『あれ……』
彼女から聞いた話しをまとめるとこうだ
彼女はネリアという名前でコルスタ市という場所で娼婦をしていたらしい
仕事関連で大都に移動中盗賊に馬車を襲われ今に至る
今いるこの牢屋はその盗賊のアジトだ
この大陸の名前はナトゥヤーナ大陸といい5つある大陸の1つだ、地球にはそんな大陸はないのでどうやら地球では無いということは理解できた。
この五大大陸は長い間戦争を続けており、今もなおその戦争は続いている
この大陸の公用語はナトゥヤーナ語でもちろん日本語のスペルではない。会話が通じるのは謎なところだ
「そういえばあんた名前はなんていうんだい?」
「おr…私の名前は………あれ…?」
日本で生まれていたのは憶えてる
小学・中学・高校・大学までの知識や思い出もある
さっきまで大学のレポートを書いていたわけだし
でもお父さん、お母さん、先生、友達…顔は憶えているのに名前だけが思い出せない
「…あんた記憶喪失だったね………そうだあんたの名前は…ここら辺じゃ珍しい黒髪・黒目ってことで"クロ"でどうだい?」
「そんな安直な…でも名前も思い出せませんし”クロ”でお願いします」
黒髪・黒目からって”クロ”はどうかと思う
でも今のところ自分の名前も思い出せないし、コミュニケーションする上では必要だと思うので受け入れることにした
そういえば話しを整理する上で疑問に思ったことがあったのでネリアさんに聞いてみることにした
「ネリアさん、なぜこんなにも人数がいるのに反乱とかおきないのですか?」
そう、この牢の中には60人にも上る女性や子供たちがいるのだ
それに対して盗賊の見張りはたったの2人しかいない
女性や子供の方が力が劣ってようともこんなにも人数がいるのでやろうと思えば勝てるはずなのだ
「…そうさね、クロやあたしらの首には首輪が付いているだろう?これが普通の首輪ならそれも可能さ、でもあたしらの首に付いている首輪は「奴隷の誓」っていう契約魔法のかけられている首輪なのさ」
「けいやくまほう…?魔法があるんですか?」
なんてファンタジーな世界なんだろう
「魔法も知らないのかい!どんだけ世間知らずなんだい…クロ……」
ネリアさんは呆れたようにため息をついた




