↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
2/5

10年後の現在

 時間の流れは実に残酷だ。もうあれから10年になるらしい。昨日テレビのニュースキャスターがそう伝えていた。鉄道の爆発事件。まるで映画や小説のような話が当時起きていた。どの番組も放送を打ち切られそのニュースをする。そして彼女はその犠牲者の一人になっていた。あれから10年。それは人々にあの記憶を忘れさせるには十分すぎる長さだった。だが、10年間僕は一瞬たりともあの事件を忘れたことはない。僕にはあの事件はまるで昨日起きたかのように鮮明に今も僕の心を常に締め付けていた。「約束だよ!」そんな声が頭の中を駆け巡る。僕はハッとして目が覚めた。「なんだ、夢か、」目覚めが悪い。朝から不快な気分になってしまった。今日は朝ごはんを軽く済ませようと思いながらリビングにでた。テレビをつけると名前も知らないニュースキャスターが「もうあの事件から10年になります。」なんて言っていた。10年。それは世界が変わるには十分すぎる時間だった。AIは人により近い存在になり、今では国会議員の補佐にAIが用いられるほどだ。毎朝、人は起きたらまずAIを開いて、歩く道も食べるご飯までAIに決めてもらい、AIなしでは生きられなくなってしまった。会話の内容も教えてくれるから人は自分で考えずに人と会話する。人間関係が壊れることはない。だが、他人と腹を割って話す機会なんてもう生まれない。人は皆、人の温かさを覚えていないのではないか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。