↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自殺請負人ー依頼は、命の終わらせ方ー  作者: マイライト
幻想に縋る者

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

97/124

第九十七話 寄り添う時間

【注意事項】

本作品には自殺や精神的に重いテーマが含まれています。

読む際にはご自身の心身の状態を十分にご考慮ください。

心の不調を感じた場合は、無理に読み進めず、専門機関や信頼できる人に相談されることをおすすめします。


※この作品はフィクションです。登場人物・団体・事件はすべて架空であり、現実の自殺や暴力を肯定・助長する意図はありません。

その言葉が、不思議なくらい心に残った。


「……うん」


自分でも驚くほど、素直な返事だった。


少し遅れて――紫紅兄さんが公園にやってきた。


「ほら」


兄さんは、手に持っていたものを俺へ差し出した。


「これ、お前が決めろ」


僕は黙って、それを見つめた。


「でも、一人で決めるな」


兄さんは少し間を置いた。


「両親の意見も聞いて、自分で選べ」


そして、静かに続けた。


「痛みっていうのは……結局、その本人にしか分からないからな」


その言葉は優しかった。


でも、どこか寂しかった。


兄さんは、僕の苦しみを消そうとはしなかった。


「大丈夫」と簡単に言って終わらせることもしなかった。


ただ、隣にいてくれた。


それから僕たちは、公園で時間を過ごした。


夕方の公園には、僕たち以外誰もいなかった。


聞こえるのは、風に揺れる木の葉の音。


遠くを走る車の音。


そんな静かな場所で、兄さんたちは3DSを取り出した。


「聞いてくれよ」


紅石兄さんが、秘密を話すように笑った。


「この前さ、知り合いから伝説のパチモンもらったんだ」


「なんか、引退するからって」


僕は思わず笑った。


「ゲームしたいなら、家でもいいんじゃない?」


すると紅石兄さんは真剣な顔をした。


「分かってないな」


「この場所でやるから意味があるんだよ」


「ゲームなんて、どこでやっても同じじゃない?」


僕が聞くと、兄さんは少し笑った。


「そのうち分かるって」


その時の僕には、その意味が分からなかった。


でも、今なら分かる。


あの日の公園は、僕にとって特別だった。


怖かったこと。


悔しかったこと。


何もできなかった自分への怒り。


僕は少しずつ話した。


兄さんたちは、何も否定しなかった。


ただ、聞いてくれた。


それだけで、心の奥に溜まっていたものが少しだけ軽くなった気がした。


いつもご愛読賜りまして、誠にありがとうございます。


重く深いテーマに向き合いながらも、登場人物たちの物語はなお続いております。


彼らの心の揺れや選択の行く末を、これからも温かく見守っていただけますと幸いに存じます。


一歩ずつ前へ進む姿を、読者の皆様と共に感じられますことを心より願っております。


次回も変わらぬご厚情を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。


次回もまた、どうぞよろしくお願いいたします。


―――――――――――――――――――――――――――――――――

次回更新日:8月16日(土)2時から、日付変わるまで二時間おきに投稿予定。(社会情勢によって変動。)

(8時,10時,12時,14時,16時,18時,20時,22時)

08/25

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。