第百二十二話 不登校だった僕たちに
【注意事項】
本作品には自殺や精神的に重いテーマが含まれています。
読む際にはご自身の心身の状態を十分にご考慮ください。
心の不調を感じた場合は、無理に読み進めず、専門機関や信頼できる人に相談されることをおすすめします。
※この作品はフィクションです。登場人物・団体・事件はすべて架空であり、現実の自殺や暴力を肯定・助長する意図はありません。
先生が黒板に今日の予定を書き始めた。
「今日は始業式だけだから、授業はない。明日から通常授業だ」
その言葉に、教室のあちこちから声が上がる。
「よかったー」
「明日から授業かよ……」
「宿題終わってないんだけど」
僕はその会話を聞きながら、少しだけ笑った。
昨日までなら、ここにいること自体が信じられなかった。
それなのに今は――。
「全さん、放課後、職員室の横の会議室に来てくれる?」
先生に呼ばれた。
「。。。はい」
それだけの会話だった。
始業式が終わり、教室へ戻る。
そして、帰りの会が終わった。
会議室に向かった。
少しして、先生がやってきた。
「お待たせ。先に入ってて」
会議室に入り、僕は座った。
無言が続く。
どのくらい経っただろうか。
「待たせてごめんね、来てくれてありがとう!」
「今日、あなたたちを呼んだのは、お願いしたいことがあるからです」
先生は、机の上に二枚のプリントを置いた。
「うちのクラスに、久本 大我さんという生徒がいます」
「このプリントを、彼に届けてほしいんです」
隆盛はプリントを見る。
「。。。それだけですか?」
「まずは、それだけでいい」
先生は少し間を置いた。
「その上で、もし話せそうなら、学校に戻るきっかけを作る手伝いをしてほしい」
「。。。僕には無理です」
思わず口から出た。
「どうして?」
「僕だって。。。学校に行けてなかったから」
先生は隆盛を見る。
「全さん。君は今日、久しぶりに学校へ来たよね」
「。。。はい」
「だからこそ、お願いしたいと思ったんです」
「でも。。。僕には無理です」
「どうして?」
「だから、僕は学校に来てなかったんですよ」
「さっき聞きました。だからお願いしているんです」
「。。。」
「不登校から戻ってくる子って、あまりいないんですよ。うちの学級でも、これで二人目です」
「だからって。。。」
「君なら分かるでしょう?」
先生は笑った。
「大丈夫、大丈夫。なんとかなりますって」
「。。。」
「大丈夫。一人でとは言わないから。もう来るはずだから」
コンコンコン
「失礼します」
少女が入ってきた。
「先生、なんですか?」
「きてくれてありがとう」
少女が軽く頭を下げた。
「。。。?」
「初めまして、小島 冬香です。よろしくお願いします」
いつもご愛読賜りまして、誠にありがとうございます。
重く深いテーマに向き合いながらも、登場人物たちの物語はなお続いております。
彼らの心の揺れや選択の行く末を、これからも温かく見守っていただけますと幸いに存じます。
一歩ずつ前へ進む姿を、読者の皆様と共に感じられますことを心より願っております。
次回も変わらぬご厚情を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
次回もまた、どうぞよろしくお願いいたします。
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