↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自殺請負人ー依頼は、命の終わらせ方ー  作者: マイライト
彷徨う少年

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

117/124

第百十七話 居場所を求めて

【注意事項】

本作品には自殺や精神的に重いテーマが含まれています。

読む際にはご自身の心身の状態を十分にご考慮ください。

心の不調を感じた場合は、無理に読み進めず、専門機関や信頼できる人に相談されることをおすすめします。


※この作品はフィクションです。登場人物・団体・事件はすべて架空であり、現実の自殺や暴力を肯定・助長する意図はありません。

二人で腰を下ろす。

「これ、食べるか?」

差し出したのは、野菜スティックだった。


「さっき買ってきたんです」

私はきゅうりスティックを一本取り出す。

少年は人参スティックを手に取った。

「。。。美味しいの? これ」

「こうするんです」

私はきゅうりを口に咥えた。

「こうして、煙草みたいに咥えて、ふかす真似をする」

「。。。は?」

「気分転換になるんですよ」

「ならねえだろ」

「私の知人が教えてくれました」

「誰だよ、その変なこと教えた奴」

「悪い奴ではないが、悪ノリが好きな奴ですよ」

「いや、絶対変な奴だろ」

少年は人参スティックを咥えた。

「。。。こう?」

「そうです」

「。。。」

「どうです?」

「何も変わんねえ」

「まだ、はやいか」

「お前、ガキだな」

「そうかもね」

「そうなの?」

思わず二人で笑った。

少年は人参を口から外す。

「。。。でも」

「はい?」

「こういうの、悪くないな」

「でしょう?」

「野菜は嫌いだけど」

「そこは好きになってくださいよ」

「無理」


「で、どうした?」


少年は語る。

「勉強は難しいし、やる意味もわからない。一年生の時の担任としか馬が合わない。うちの学校、始業式前に担任が発表されるんだ。去年、その先生の担当教科の時、僕が持ち物を聞く係だったんだ」

「その先生、急に怒るんだ」

「急に?」

「こっちは普通に話してるだけなのに、言葉の選び方が悪いと怒られる。だから、俺はずっと、その先生が怒らないように話してた、でも、周りからは、俺が先生と仲良いと思われてた」

「……なるほど」

「うん。嫌われないようにしてただけ」

「去年の秋くらいから、本格的に勉強についていけなくなって、やる意味も分からなくなって、不登校になった」


「分からないことが増えていくほど、教室にいる意味も分からなくなっていった。来年からは担任とも馬が合わなくなる、だから。。。学校に行けなくなった」


「不登校になったばかりの頃は、学校に行かなくていいことが楽しかった。いつもと違う、非日常みたいな感じがしてさ」

「でも、しばらくすると、学校に行ってるみんなが羨ましくなった」

「この気持ちを変えようと思って、色々やってみた。でも……結局、何をしても晴れなかった」


「もう。。。どうしたらいいのか、わからない」


「周りの人は何て言ってるんですか?」


「誰も信用できなくて、話せてない」

「前に親が俺の携帯番号を勝手に担任に教えたり、俺の写真を勝手にネットにアップしたり、関係ないと言われれば、そうかもしれないけど、どうしても許せなくて」


「そうですか」

「私も似たような境遇だったので、気持ちはわかりますよ」

「担任と馬が合わないと、学校に行きたくなくなることもありますから」

「それに。。。前の担任の授業になると、嫌な記憶が甦るんですよね」


「方法としては、二つくらいしかないと思います」

「一つは、割り切ること。もう一つは、教頭に相談すること」


「でも、実質、割り切るしかないんです」

「大抵は動くことはない。その先生が余程の問題を起こさない限りはね」


「。。。そっか、お兄さんは似たような境遇だと言ってたけど、そういう時、どうしてた?」

いつもご愛読賜りまして、誠にありがとうございます。


重く深いテーマに向き合いながらも、登場人物たちの物語はなお続いております。


彼らの心の揺れや選択の行く末を、これからも温かく見守っていただけますと幸いに存じます。


一歩ずつ前へ進む姿を、読者の皆様と共に感じられますことを心より願っております。


次回も変わらぬご厚情を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。


次回もまた、どうぞよろしくお願いいたします。


―――――――――――――――――――――――――――――――――

次回更新日:8月31日 18時◀︎,22時◇

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。