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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第九八話 借金、減るといいね      

今晩は。

投稿です。


「それから青き飛竜の鱗はミミッコが集めている、まだ増えるだろうな」

「アイツらが……」

「横取りするヤツは、裸にして放置だ。お前にとっては頼もしい仲間か?」

「西区まで行ってるの!?」

「ああ、数匹確認している」

「そう……では、その青い飛竜の鱗、解析は?強度とか」

「かなり特殊な鱗だ、まだ解析中だ」

「街の復興費用は?それと商店街や皆の保証は?」

「それは飛竜7匹で充分間に合う、この屋敷も建て替えできる」


 コツ、コツ。


「借金はどのくらい減る?」

「!?」


 驚き振り返るバンブ。


(気配を消していたな?)


 風呂上がりの濡れた髪、軽装だが一目で只者ではないと分かるボディライン。

 そしてバッチリとメイク(ルンルンが本気で施した)されたフェイス。

 切れ長のその目は、見るモノを引きつける。

 いや他にも引きつけるパーツが色々ある人物。

 ブンドル騎士団騎士団長ナルオーエル・レイン、登場である。

 誰もが見上げる長身、大きく通る声。

 性格は誉められないが、見た者は、あ、なんか今日いいことあるかも!

 と思わせる容姿である。


 この人物、歩いているだけで、強さが伝わるのだ!

 黒豹みたいに滑らかに動く筋肉、美しさと獰猛さが同居している身長2mの女性。


 一瞥するファントム。


 無言で名乗れ、といわんばかりである。


「クライマーズ198、剣士レインだ」

「……ブンドル騎士団、団長のレインではないのか?」

「団長は暫くお休みだ、今は市井の剣士」


 今度は堂々とファントムを睨み返すレイン。

 元より傲岸不遜、ファルコンキャロット家には多少思うところがあるようだ。

 そう、バンブの父でありレインのパーティーメンバーに手を貸さなかった本家。

 バンブが利用できると分かると手のひらを返すその態度。

 借金の肩代わり?本家として、借金する前に止めろよ!

 まぁレインも相当なことをしでかしているが、ファルコンキャロット家は気に入らない。


「青き飛竜の鱗、この価値がまだ分からん、飛竜の鱗の二倍で算定しているがおそらく価値は跳ね上がるだろうな」

「だとよ、当主バンブ殿」


 そう言ってニヤけるレイン。

 代わりに聞いてやったぜ、というセリフが見えるようである。


「紅鞘の剣はどこに?」


 バンブが聞いてみる。

 おそらくレインが落として破滅の剣だ。


「道路に刺さっている、鞘ごとだが」

「抜けないのか?」


 レインが聞いてみる。


「近づけん」

「はぁ?」


 近づけないとは?レインが訝(いぶか)しむ。


「一般の者は近づけん、魔力の高い者が近づいて抜こうとしても、びくともしない」


(私専用の剣ということか?しかしバンブの魔槍は?ユトランの弓も同じなのか?)


「それは迷惑だな、回収に行くか。ついでに街の様子も見てこよう、ロボウ、来るか?」


 レインがロボウを誘う。


「……バンブ様」

「見てきてくれ、街の様子を……ん?ロボウ?」


 ロボウは胸板が厚く、背筋が伸びていた。


「ど、どしたん!?ロボウ?」


 高齢には見えない。


「……後程お話し致しますぞ。では参りましょうか、レイン殿」

「ああ、では、ファルコンキャロット家当主殿、失礼する!」


 颯爽と立ち去るレインとロボウ。

 そしていつの間にかバンブに寄り添うユトラン。


「バンお兄ちゃん、借金、減るといいね」

「……ああ」


 今回はここまでです。

次回サブタイトルは未定です。

投稿も未定です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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