第九七話 戦利品
今晩は。
投稿です。
歓声が止まない!
驚いたのはバンブ。
(え?皆の家壊したのに、街とか道路とかインフラ整備大変だよ?なんで誉めてくれるの!?)
自分達の偉業にイマイチぴんとこないバンブ。
それはレインもユトランも同じである。
ただ、塔に残され、やっとの思いで降りてきたロックは予想していた。
「街並み……変わってるなぁ……おい、レッド、ブルー、グリーン、動けるか?いや、返事できるか?」
【……動けません】
【腕だけなら……】
【……】
「屋敷からイエロー持ってくるか……しかし街がボロボロだなぁ、騎士団や警備隊が外出禁止とか避難を徹底させていたはず、怪我人は少ないと思うが……ん?」
ザッ、ザッ。
規則正しい足音。
「ゴーレム・マスター、ロックさまですね」
ブンドル騎士団を引連れた屈強な騎士。
(誰だコイツ?どこかで見た気が……!)
明らかに一人だけ鎧のデザインが異なる先頭の騎士。
「……皇帝騎士団の№2が何故ここにいる?」
「主のご命令でね」
「ははっ、バンブ喜べ!国が動いたぞ、やったなぁ、お前さん英雄だぞ!」
「英雄?ロックさま、あなたさまもですよ」
「はい?俺は協力者、英雄の器じゃねぇよ」
「しかしクライマーズ198でしょう?王の魔法陣があちらに展開しています、ご報告を」
「あいよ、レッド、ちょっと行ってくる」
【行ってらっしゃいませ、クライマーズ198】
「おいおい、どこで覚えた?で、怪我人や死者は?」
先頭の騎士に尋ねるロック。
どうやら知人のようである。
「死者はいません、怪我人はいますが軽傷です」
「そうか……あの装備の山は何だ?塔から吐き出されているようだが」
ドドドッ、と音を立て、塔から無造作に吐き出される装備品の数々!
「な!?なんだ!?」
「未回収の装備品ではないか、とファントムさまが言われていました」
「変な魔力に包まれていないか?」
「はい、我々は触れません、解除出来るのはクライマーズ198のメンバーだけではないかと」
全体的に紫色に光っている装備品。
第三者が近づくと、赤に変わる。まるで近づくなと警告しているようである。
「それもファントムが言っていたのか?」
「はい」
(あいつ何者なんだ、バン以上に塔に詳しくないか?)
ロックはファントムに対して警戒ポイントを1上げた。
そしてそのファントムは、バンブを目の前にしてクールに振舞っていた。
「目録をいいか?」
乾いた感情の無い声。
横に控えていたギルド・マスターのデテイがぴくっ、と動く。
目録と聞いて、周囲がざわめく。
ギルマスは相当緊張しているようで、そのデカい図体に似合わず目録を持つ手が震えていた。
「ギルド・マスター、読み上げるだけでいい」
「まてファントム、なぜギルマスがここにいる?」
「それはだなバンブ、塔から得たアイテムを管理してもらおうと私が雇った。お前も一緒に行動しているだろう?この者は信用できる人物と判断した」
バンブを見据えたまま、ファントムが冷たく言う。
そしてギルマスに合図する。
「……青き飛竜の鱗283枚、飛竜7匹、飛竜型ゴーレム2機、紅鞘の剣一振り、クライマーズ装備品多数、以上」
「飛竜が7匹?そんなに倒していないが?」
バンブが疑問を口にする。
答えたのはファントムだ。
「オリオンの塔の飛竜が、青き飛竜の鱗に当り落ちている」
「え゛?」
(それって、僕達が倒したことになるの!?……なるのかな?)
……ひ、飛竜7匹!?……
……なんだよ飛竜のゴーレムって……
……あ、それ見た!すんげぇカッコよかったぞ……
……すげぇなぁクライマーズ198!……
……憧れるぜ……
今回はここまでです。
次回サブタイトルは未定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。




