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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第九九話 その日の夜      

今晩は。

投稿です。


「で、レイン、民衆の前で剣を引き抜いたんだって?」

「ああ、よくぞ聞いてくれたリョック!」


 でへへへっ、と笑うレイン。

 とても騎士団団長とは思えない行動、言動!

 そうこの二人、よっぱ、酔っぱらいである!

 酔っぱらい二人組がまた同じ話を始める。


「そこでよう!わたしぃが剣を引き抜くんだ!すると周りの者共が歓声を!」

「おおおっ!スゲぇなぁ!俺も見てみたかったぜ!」

「…ッさ、あたしもさ、リョックに見せたかったよぉ!」


 バシバシ、とロックの型を叩くレイン。


「おいおい、痛ぇよ!がははははっ!」

「んだよぉ!これぐれぇ!あははははっ!」


 混沌としてくるよっぱ達。

 メンバーはバンブ、ユトラン、ロボウ、ルンルン、ロック、レイン、ファントム・ザ・無頼。

 そう、本家の当主が一人、お供なしで参加しているのだ。


「バンブゥ!おでは嬉しいっ!」


 こっちもかなり出来上がっている。レインとロックに呑まされたのだ!


「ファントムさま、あなたのお陰です。借金を肩代わり、王都から来る無理難題を抑えていて下さる」

「をいっ、バンブゥ!昔みたいに……ガキの頃みたいに話せ!そんな堅苦しいぃセリフ!聞きたくないぞっ!」


 いやぁまだ年齢的にはガキではないか?とか思っているバンブ。

 それにロボウやルンルン、送り込んできただろ?

 まぁ助かっているけど。

 とか複雑な心情のバンブ。

 この二人がいなかったら、どうなっていただろう?

 などと考えていると、本家がとんでもないことを言い出した!


「いっしょにメイドの着替え、覗きまくった仲ではないかっ!」

「!!!!!!そ、それは無頼が無理矢理引っ張って!」

「そうそう!その焦った顔!」


 更に深まる混沌!

 うわぁ、出来上がっちゃった!密かに思うバンブ。

 まぁ本家の仕事は凄まじいから、たまにはいいのかも?

 呑み友達とかいないようだし。


「……バンお兄ちゃん」


 一方こちらは、ジュースをちびちびと飲んでいるユトラン。

 メイドの件か!?

 いやあれはホントに無頼が!


「レインお姉ちゃん、お家に帰らなくていいのかな?」


(そっち?)


 とんでもなく心配そうな目でレインを見るユトラン。

 いや、少々呆れた目つきでもある。


「どうだろ?大丈夫とは思うけど」

「バンブ様、ユトさま、ベッドの用意ができましたよ」


 ルンルンが心配そうに声をかける。

 辛うじて残っている部屋にベッドを押し込み、雨露が凌げる部屋を確保するバンブ達。

 ユトランはもう眠そうで時々ガクン、ガクン!と頭を振っている。


「ユトラン、もうお休みよ?」

「や」

「え?眠いだろう?」

「バンお兄ちゃんと……いっしょがいい……」


 そのセリフに嬉しいやら困ったやらのバンブ。

 するする、とバンブの腕に手を回ししがみつく。


(ユトラン、お酒呑んだ?)


「すぴー」

「ねた!?」


 ここで最年長のロボウが声をあげる。


「さて皆様、夜も更けましたここらで一度締めます、よろしいかな?」

「ああ、そうしてくれ」


 ユトランとバンブを見て返事をするファントム。

 ちなみに大宴会場(自称)は庭である。

 焚き火で灯りをとり、周りを囲んでの宴会だ。

 まぁバーベキューに近いか?

 前代未聞のクライマーズ198!

 しかし貧乏の没落貴族のチキンキャロット家は半壊した屋敷(全壊と言っていいが、どうしても本人達が半壊という)の庭で宴会であった。


次回サブタイトルは未定です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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