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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第百話 クライマーズ198に群がる者達     

今晩は。

投稿です。


 実はこの宴会、大いに盛り上がっていた。

 それもそのはず、いつもと食べ物が違うのだ!

 街の人々、本家、縁ある人達、貴族からお祝いの贈り物が届いているのだ!

 オニギリだけではない!

 その料理、材料を見たユトラン達のテンションは爆上がりした!


「バ、バンお兄ちゃん!?こ、これ、何のお肉かしら!?」

「バンブ様、珍しい果物が……」

「お、北方の酒じゃん!あ、お肉は氷の魔法で!」


 驚き喜ぶチキンキャロット家の人々。


「おい、バンブ、これは騎士団からだ!」


 そう言って酒樽を転がしてくるレイン団長。

 いや、どう見ても自分が呑みたいから転がしてきたのだろう!


「後日、他にも届け物がくる、それとロボウ殿に剣術指南の話しもある、一日顔出しだけでもいい、考えといてくれ、あルンルンには騎士団からベビーシッターの話がいくつかある」


 一気に動き出すチキンキャロット家の世界。


「塔の攻略一つで、こうも世界が動きだし変わるとはね」


 そして始まる大宴会!


 二時間後、バンブ、ユトラン脱落。

 二時間五分後、ルンルン脱落(実はバンブとユトランが心配で席を外したのだ。そしてしのまま寝た)。

 三時間後、ロック撃沈。

 四時間後、レイン爆睡。

 五時間後、ロボウとファントム、お片付けである。


「ほ、本家ファントムさま、ど、どうぞそのまま!片付けなど……」

「ふふ、いいさ、手伝うよ」

「し、しかし!」

「私はバンブの父親の死を、止められなかった」

「!」

「あの時の私は力がなかった、いや力の使い方が分からなかった……いまでもうまく使っているとは思えないが……」

「ファントムさま……」

「今だったら、死を回避できる、それだけ学んだ……ゆるせ……バンブ……」

「ファントムさま、あまりご自身を責められるようなことは……」

「……」


 ファントムの場合、後悔、苦悩が残ったのだ。

 親しかったバンブは今でも距離を置いている。

 昔のように近づくことは、もうあるまい。

 ファントムはそれが悔しく、悲しかった。


「塔で得たアイテムの管理は私とギルマスで行なう、監査はお前だ、ロボウ」

「え?」

「不正はナシだ、キッチリ管理する。198階のアイテムだぞ、狙って来る奴もいるはず」

「!」

「まぁそれにお前、ロボウ、その身体どうした?20年は若返っていないか?」

「はい、大地の精霊さまの眷属に、カボチャの種を頂きまして……」

「あの召喚か……凄まじかったな」

「はい」

「青き飛竜にあの召喚術をぶつければ、もっと速く攻略出来ただろうに」

「……間者である私やホラーを助けられた……」

「ふふっそのカボチャ、栽培しろ、種はあるのだろう?」

「は、はい?」

「この屋敷は温泉施設にする、横はカボチャ畑だ」

「え゛!?」

「ルンルンから相談を受けた、王都には話しを通した、問題ない」


 なぜ許可が下りた?疑問に思うロボウ。

 バンブ様を縛りたがっていたはず!


「その目、疑問か?クライマーズ198の名は強いぞ!屋敷は新たに建て直す。新築の屋敷と温泉の管理は、お前とルンルンだ」

「ならば!」

「ああ、施設が完成したら分家のチキンキャロット家当主殿へ譲渡する、まぁ譲渡とは言ってもバンブが倒した飛竜で得た資金だけど」

「借金は!?」

「本家分は、ほぼなくなる」

「では全額返済!?」

「いや、王都の貴族に借りていた金、南区の貴族とか出てきた」

「なんと!」


 クライマーズ198の名前に釣られて出てきた者達か?


「金の亡者どもが、群がり始めたと?」


 嫌悪感と怒りが滲み出るロボウ!


「バンブは気づいていない、自分達がどれだけの偉業を成したのかを……今まで数千年、いや数万年かも知れん!誰も塔を征した者などいない!それこそ伝説の英雄や神話世界の話しだぞ!」


 今回はここまでです。

次回サブタイトルは 第百一話 分家を大事にする本家 の予定です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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