↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

96/137

第九五話 7日目・ドリオンの塔 お家で待つ者     

今晩は。

投稿です。


 3人はゆっくりと滑空し、半壊したチキンキャロット家に到着する。

 まずはユトランが大地に降り、レイン団長、バンブの順である。


 ごろごろご。


 転がるレイン。


 ドン!


 瓦礫にぶつかり辛うじて止まるレイン。


「いてててて」

「だ、大丈夫?レインお姉ちゃん!」

「ああ、大丈夫だ、それよりありがとう、ユトラン、バンブ、あのままだったら死んでいたぜ」

「え?パーティーメンバーでしょう?助け合わなきゃ、だよ!」

「!」


(え?いつの間にパーティーメンバー?所属は騎士団で団長なんだけど?)


 軽く驚くレイン。

 そんな二人を冷ややかな目で見るバンブ。

 ウイングを外し、周囲を見る。

 森は大半が破壊され、大穴がいくつも開いている。

 折れ焼け焦げた木々、どこかしこから煙が立上っている。


「……」


 屋敷は借金の抵当で本家のモノだし、残っているのは温泉施設くらいだ。

 それも露天風呂状態である。

 門に眼を移すと、そこには大勢の人達が集まっていた。

 民衆は壊れた門の前で列び、奇声をあげている。


(自宅を壊された人達か?ある程度は予想していたが……本家はどこだ?いるはずだが?)


 本家は半壊した玄関の前にいた。


「……バ、バンお兄ちゃん……」

「なんだい?ユトラン?」

「借金、増えるのかな?」

「……」


 あの街並み、復興にどれだけの費用が掛るのか、見当もつかないバンブ。

 小さなおじさん達を召喚して修理しても、さすがに規模が……。

 それに街並みを直しても、人々との人間関係は簡単には直らない。

 いや、一度壊れてしまうと修復ができないのが人間関係だ。

 静かに立つバンブ。


「ユトラン」

「なぁに?バンお兄ちゃん?」

「ロボウとルンルンを見てきてくれ」

「うん!わかった!」

「バンブ、私は先に温泉に行っていいか?」


 レインがかなり焦る。


「ああ、失禁か」

「サラリと言うな、デリカシーの無いヤツだな!」

「女性は尿道が短い、特に戦士となれば戦いや行動で漏れるのは仕方ないし、ハードな戦いでは男でもよく漏らす、気にするな」

「私は気にするの!バンブ、お前は気にしないのか!?」

「え?気にするよ」


 一瞬、走り去るユトランを見るバンブ。


「バンブ、お前の言い方……なんかハラ立つ!」

「行きなよ、レイン団長。本家の連中がいる、着替えは備え付けを使っていいよ」

「すまん、すぐに戻る」


 ここでバンブはあれ?と思った。

 すぐに戻る?なんでレインが気にするんだ?

 これは明らかに面倒なこと、レイン団長は巻き込まれたにすぎない、そのまま逃げてもいいのに。


 ゆっくりと進むバンブ。


 その目はファルコンキャロット家当主、ファントム・ザ・無頼(ぶらい)を捉える。

 ファントムは付き人を十数名人を従え、門に向った。


(え?移動した?)


 騒がしい門。

 怒声が飛び交う。

 その声を窘(たしな)めることなく、ファントムはバンブを睨(にら)んだ。


(ここに来い、と?)


 モノとか投げられるんだろうなぁ。

 なんせ街並み壊したし、商店街も屋根なかったし。

 確信犯の俺が言っても許してくれないだろうなぁ、それでも街のみんな、ゴメンよ。


(ん?付き人の中にギルマスがいる?デテイ?)


 ユトランとレインが半壊した屋敷に入っていくのを見定め、バンブは門に向って歩き出す。


(さらし者か?まぁパーティーのリーダーとしてチキンキャロット家当主として責任を果たすか……お金はないけど)


 そう、ドリオンの塔は制覇したが、手元になにも残っていないのだ!


(飛び散った青い飛竜の鱗、回収できるのかな?)


 コツ。


 軽い足音を立て、バンブが止まる。

 目の前にはファルコンキャロット家当主ファントム・ザ・無頼。


「ファルコンキャロット家当主、ファントム・ザ・無頼である!」


(知ってるよ!んなこと!)


 一同静まる。

 あれだけ騒がしかった人々が、ファントムの口上一つで沈黙する。

 その声には力があった。

 名門、ファルコンキャロット家。


(くっ……)


 方や家も何もない没落貴族のバンブ。


(くそっ……思いっきり見栄を切ってやる!)


「チキンキャロット家当主、ドリオンの塔制覇者クライマーズ198、バンブ・チキンキャロットである!」


 うおおおおおおおおおおおおおおおっ!

 おおおおおおおおおおおおおっ!


「え?」


 大地が、震えんばかりの歓声が沸いた!


 今回はここまでです。

次回サブタイトルは未定です。

投稿も未定です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。