第八一話 7日目・ドリオンの塔 アタック
今晩は。
投稿です。
ちょっと遅れました。
レッドは小さな駆動音を発し、静かに動き出す。
バクン、と音を立て胸部のコックピットハッチが開く。
搭乗姿勢になり、バンブとユトランをその胸に納める。
コックピットとは言っても、レバーが二本、スイッチらしきモノが数個あるだけだ。
この世界のゴーレムは、基本音声入力で、戦え、と命令すると自己判断で行動する自律型ゴーレムである。
グリガンゲナンは自律型でもあり、搭乗者の意識を読み取り行動もする感応型ゴーレムだ。
明らかにこの世界のゴーレムとは、構造も形態も違う異質のゴーレムである。
「レッド、計画通りドリオンの塔へ向う」
【イエス、マスター】
今度はガッチョン、ガッチョンと音を立て、ドリオンの塔攻略形態に変わるレッド。
ブルー、グリーンも形態を変え、改造された電車、グリガンゲナンイエローに積載される。
ブルーにはロックが乗り、グリーンには大量の湧き水と武器、それとオニギリが詰め込まれている。グリーンは武器庫兼食料庫だ。
「ルンルン、行くよ!」
「了解っ!バン様!」
発射台を背負った形の巨大ゴーレム、グリガンゲナンイエロー。
離れのシャッターが開いたが、明らかにイエローの方が大きい!
バリバリバリッ!
屋根の一部を破壊し、朝日も元にでる巨大なゴーレム!
発射台までの高さ20m、全長は発射台が伸びると50mに及ぶとんでもない巨大構造物!
歩いただけで大地に足跡が刻まれる!
離れを壊し、森の木々をなぎ倒し進むグリガンゲナン。
イエローの搭乗者ルンルンが命令する。
「じゃ、計画通り線路で移動だ、線路までの徒歩、あまり森を壊すなよ!」
【アイヨ!】
「……なんでお前だけ言葉使いが違うんだよ!」
【サァ?マズハ線路デ移動デッセ!】
巨大なボディを線路に乗せ、滑り出すグリガンゲナンイエロー。
「全速でいこう!人が集まると面倒だ!」
【アイヨ!姉サン!】
ギュウウウウウウウウッ!
信じられない速さで動き出すグリガンゲナンイエロー!
「バン様、ロック!到着するぜ!」
オリオン・ドリオンの塔が見えてくる!
機体共鳴で会話するルンルンとバンブ。
小さなおじさん達が取り付けた、この世界にない通信技術だ。
線路を離れ、大地を揺らしながら進み出すイエロー。
「おい、徒歩形態じゃなくてクローラーを出そうぜ」
【オオ、ソウデシタネ姉サン!】
巨大な脚部と腕が展開し、特殊な陶器のクローラーが出現する!
【クローラー出シマシタゼ!姉サン!コレヨリ約20秒後、連結シタ、レッド、ブルー、グリーンヲ打チ出シマッセ!皆サン、キィツケテェヤ!】
巨大なゴーレムに驚く街の住人達。
しかし大通りには誰一人いない。
騎士団と警備隊が外出を禁止したのだ。
高速で回転するクローラーの音が街中に響き渡る!
……なんだあれは……
……おいおい、巨大ゴーレム?……
……塔をどうする気だ……
……何かの工事か……
ルンルンはピンクをドリオンの塔にド派手に横付けすると、設置作業を始めた。
塔や大地に打ち込まれるアンカー!
「……12、11、10、9、8……」
「バンお兄ちゃん、10秒切ったね」
「ああ、行くよユトラン」
「本格高速詠唱、始めるね!」
「ああ、僕も魔法陣を展開する!ロボウ、飛竜は?」
「オリオンの塔か降りてきています、現在7匹ドリオンの塔周囲を飛んでいます」
「7匹と頂上の青い飛竜か、時間だ!今からドリオンの塔を攻略する!」
ドンドンドンドンドンッ!
終ることのないような轟音がブンドルの街に響き渡る!
それはパーティーバンブにより塔攻略の開始の合図!
離れの屋根を突き破り、上昇する高射砲。
グリガンゲナンピンクが立ち上がったのだ!
それは両腕が砲身のゴーレム。
背中にセットしてある弾倉があっという間に空になる!
ガチン!
弾倉は外され、新たな弾倉が背中側に取り付けられた複腕によりセットされる!
今回はここまでです。
次回サブタイトルは未定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。




