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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第八十話 7日目・ドリオンの塔 決行     

今晩は。

投稿です。


(んんっとに!何しているんですか!ロックさん!)


 と考えながらも、冷静なバンブもいる。

 作戦に支障がなければいい、別に構わない。

 そう考えるバンブもいるのだ。

 バンブは常に俯瞰者をその内に住まわせている。

 物事を衝動的に捉えたり、反射で動いたりしないようにだ。

 咄嗟の判断でも、日頃よりこの訓練をしておくと正解を引きやすい。


「ロックさん、今回のドリオンの塔攻略のメインは、ロックさんの作ったゴーレムや高射砲ですよ」

「ああ」

「まぁ僕としてはちゃんと動いてくれれば、それでいいです」

「計画に支障はない」


 シュッ、と片手で印を切るユトラン。

 小声で、ゆっくりと唱えられる癒やしの呪文。


 ……大地に恵みを与える……大いなる月……満つるように……癒やしたまえ……


 ふわっ、と微かな金色の光りがロックを包む。


「!」


 ゆっくりと消えていく無数の痣。


「ゆ、ユトちゃん、ありがとな」

「もう、ロックさん、虫除けの呪文知っているでしょうに!」

「……ああ、注意するよ」

「ロック殿、かなりデカい虫のようですが?駆除はよろしいですか?」

「……ロボウさん、謝る、すまん、勘弁してくれ、今後虫の被害はチキンキャロット家では起きない」

「おっほん、それならよろしいでしょう、心根の優しいユトランさまに感謝ですぞ!」

「ああ、ホントありがとなぁユトちゃん」


 ここでルンルンは思った。

 これは絶対お友達が必要だ、と。

 それも3人以上だな、年上の先輩と同い年と年下の後輩的存在。


(しかし、友達は作ろうと思っても作れるモノではないし、本家に相談してみるか)


「では手順の再確認!」


 バンブが皆を集める。


「ルンルンは発射台を塔に設置、ロボウは高射砲で援護、僕とユトランそれとロックさんはドリオンの塔最上階へ、ここまでいい?」


 それぞれ頷くメンバー。


「ルンルンはグリガンゲナンを発射後、屋敷に戻ってロボウの補助、もしかしたら眷属の竜達がここまで来るかも知れない、そうなったら逃げていいよ」

「退避場所はオリオン・ドリオンの塔でいいのですか?」

「ああ、竜達は塔を攻撃できない、ルンルンは無理して塔に登る必要はない、1階で身を潜めていてくれ、そう長くは待たせないと思うよ」

「おいおい、レベル200近い青の飛竜だぜ?」


 静かにバンブがロックを睨む。


「ロックさん、僕はオリオン・ドリオンの塔制覇を目指しているんだ、ドリオンの塔は198階、オリオンの塔は321階、ドリオンの塔で手間取っては先に進めないよ」

「!……塔の制覇か」

「本音を言おうか?ロックさん」

「……なんだ、お前の本心は?聞こうじゃねぇか、その本音とやらを」

「僕の本音はオリオン・ドリオンの塔の制覇じゃない」

「え?」


 塔の制覇を目指していると言いながら、実は違うという。


「本当の目的は、ラインハトルの塔全攻略、これが最終目的さ」

「なっ!?」

「そのための魔槍だよ、まさかこの槍の代金、レイン団長が払っていたとは」


 そしてバンブの父は騎士団レインに借金があるといい、同じ分家からその3倍の金を借り多くの古文書を手に入れている。

 そう、まだ表出でていない借金が多くあるのだ。

 そのことに薄々気づいているバンブ。


(表に出ていない借金がある、貸した方は絶対困っている!まずはドリオンの塔を攻略して借金を少しでも減らす!)


「さて、皆、用意はいいかい?」


 静かに頷くパーティーメンバー。


「では、行こうか、詳細は手筈通り、何度もシミュレーションしたから大丈夫と思うけど」

「ふふっ、想定外という言葉は使いませぬぞ、想像力の欠けた言葉、このロボウ一番好まぬ言葉ですぞ!」

「ふふっ、ロボウ、頑張りすぎないようにね」


 そう言ってバンブはユトランの手を引き、魔動騎機グリガンゲナン・レッドに乗り込む。


「レッド、よろしくね」

【イエス、マスターバンブ】

「よろしくお願いします、レッドさん」

【ココココココッココチラコソ、ミ、ミス・ストライプ・ユトラン】

「えっ?レッドさん、ユトラン、ミスまだしていないよ?それにストライプはやめてよ!恥ずかしいよ!」

【グランド・マスターカラノ厳命デス】


 グランドマスター=小さなおじさん達。

 ドリオンの塔、攻略が始まる!


次回サブタイトルは未定です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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