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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第七二話 6日目・ドリオンの塔 屋敷にて、みんなでご飯    

今晩は。

投稿です。

諸事情により投稿が乱れます。

ご容赦を。


 風呂上がりのレインは上機嫌だった。


「おい、団長!少しは遠慮しろよ!」


 厨房でオニギリを食べまくるレイン。

 その横でオニギリを大量生産しているルンルン。


「うまい……美味すぎる!」


 そして上機嫌なユトラン。

 目の前にはネコの置物。


「ロックさん、ありがとうございます!もぐもぐ」

「どういたしまして」


 レインの後ろに控える騎士団員一名。

 残りの一名は警備隊とチキンキャロット家当の周囲警戒である。


「そちらの方もどうですかな?」


 気を良くしたロボウが勧める。


 ……いえ、勤務中ですので……


「食べろ、許す」


 ……え?いいのですか?……


「せっかくのお勧めだぞ、食べろ」


 ……では、一つだけ……もぐもぐ……


「どうだ?美味いだろう?」


 まるで我がことのように自慢するレイン団長。


 ……はいっ!……


「よし、食ったな、では騎士団本部まで走れ」


 ……は?……


「明日、チキンキャロット家当主がオリオン・ドリオンの塔攻略に向われる」


 ……はい……え?しかし塔は……


「ああ、現在塔は封鎖されているが今注目のパーティーだ、周囲の警戒レベルを上げろ」


 ……はい!……


「それから塔内の調査は明日一日中止だ、お前がリーダーになり指揮をするように」


 ……はっ!……


 ビシッ、と敬礼をし、その場を去る騎士。


「おいおい、レイン団長の指揮じゃないのか?」


 ロックが酒を呷りながら尋ねる。


「私はパーティーの戦い振りを見たくてね、見学させてもらう」


 そう言ってバンブを見るレイン。


「どうぞ、構いませんよ、ただ邪魔はしないで下さいね」


 邪魔、そう手出しはするな、とバンブは意思を伝える。


「……ああ、静かに見学させてもらう」


 どうせ塔の表面を登るのだ、見学はできない。

 そう作戦の詳細は語っていない。

 部外者に事細かに説明する必要はないのだ。

 それに父親のパーティーメンバーの一人、レインに対する誤解は解けたが、信頼するかどうかは別である。


「しかし噂の団長様とメシを一緒に食う日が来るとはなぁ」

「ふふっ、それはこちらのセリフだ、ブンドルの異能と同席できるとは」


 バンブとしては明日がある、さっさとこのレイン団長には帰って欲しかったのだが、なんとロックが酒を勧めた。

 コト、とテーブルに置かれる磨き上げられたゴブレット。

 断る、と思った。

 部下は一人は本部へ、もう一人は警備隊と周囲の巡回だ。

 まさか酒は飲むまい。

 没落貴族とは言え、ここチキンキャロット家で温泉入ってオニギリ食べて、まさか酒?


「頂こう」


 呑むの!?

 表情こそ出さないが内心驚くバンブ。


「おいおい、呑むのか?お仕事はどうした?」


 ルンルンが突っ込む。


「ロックが勧めるのだ、断れない」


 東区の者はロックを気のいい運転手、腕のいい整備、調整者と思っているようだが、騎士団はそれだけではないらしい。


(まぁ国王のお気に入りだしな、他にもナニかあるかもしれない)


 冷めた目で二人を見るバンブ。


(呑むのなら、街の居酒屋か騎士団常連のお店に行ってほしい)


「隣国がまた塔を狙って動き出しているようだが、現場の話しが聞きたい」

「!」

「ブンドル騎士団の団長としてどう感じている?」

「その質問に答えろと?」

「聞け、と言われたのでね、報告書は味がないそうだ」

「……報告書に感情はいらないだろう?」

「我が主は、感情豊かな人でね」


 ここでユトランがウトウトとし始めた。

 目が一点を見つめ、頭がぐらぐらと揺れ始める。


「ユトさま、おいで、お疲れでしょう?」


 ルンルンは優しく声を掛け、さっ、と抱き上げる。

 その様子を見てバンブが動く。


「席を外すよロックさん、ロボウ、後はいいか?」

「いいですぞ」

「ロックさん、明日は朝打ち合わせ、その後アタックです」


 軽く手を振るロック。

 改めてレイン団長を見るバンブ。


「レイン団長、その内ユトランも交えてお話ししましょう」

「……ああ、そうだな」


 怨恨の対象であった騎士団、その騎士団は父親に手を差し伸べていた。

 ああ、闇雲に人を恨んではいけないな、バンブは反省する。


「話してくれてありがとう、すこし心が軽くなったよ、レイン団長」

「……すまん、君にはもっと早く会うべきだった」


 今回はここまでです。

次回サブタイトルは 第七三話 6日目・ドリオンの塔 夜 の予定です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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