第七一話 6日目・ドリオンの塔 屋敷にて、みんなで温泉
今晩は。
投稿です。
今回はこの時間になりました。
改めて全身を眺めるレイン。身体を捻り膨らんでいるお尻を見る。
「レインお姉ちゃん、鏡があるよ」
「え?」
見上げるようなデカいレインを、怖がることなく近寄るユトラン。
「こっち」
手を引き、これまたデカい鏡の前につれて来る。
ここはチキンキャロット家ご自慢の温泉施設である。
女湯にいるのはユトラン、レイン、ルンルンの三人だ。
「おい、ルンルン、使用人は脱衣場前で見張りじゃないのか?」
「あははっ!お前とユトさまを二人っきりにさせる方が、より心配だぞ」
レインのユトランを見る目が、かなり妖しい。
マッパで脱衣所をウロウロする3人。
手を引いたものの、小さいユトラン。
自然と視線は……レインの腰の位置である。
「おい、ユトさま、そんなにジロジロ見たら失礼だぜ?」
「!!!!!!!」
「しっかしレイン、お前獣人族並の毛深さだな」
「うるさっいっ!黙れ!」
真っ赤になって怒るレイン。
「ははっ、背中も傷痕ないぜ」
「……」
「どうしたレイン?」
レインは髪を両手でまとめアップする。
「後から頭を斬られたことがある」
「!」
「傷痕はあるか?」
「見えねーよ!座れ!」
「……これでいいか?」
筋肉が皮膚下で蠢き、片膝を着くレイン。
「傷痕?ねーよ」
「よく見てくれ」
「ねーよ、ない」
「ない?ならば髪は?」
「ちゃんと生えているよ」
頭部に傷を受けると、発毛しない場合がある。
そのことを気にしての問である。
「……そうか、あの傷も癒えたのか」
騎士団所属の白魔道士、その全力でも一時的な効果しかなかった。
その傷痕がない?
それに高速詠唱が歌のように聞こえる?
まるで伝説の妖精、セイレ-ナではないか!
どぼん。
浴場から聞こえてくる水音。
「お?ユトさま?あたいらも行こうぜ、それともまだ眺めるか?」
「……もう少し、あと少しだけ見ていたい」
鏡の前でジッと己が身体を見つめるレイン。
「お前、そんな癖あったんだな」
「癖ちゃうわ!」
思わずお国言葉がでるレイン団長。
そんなレインを置き去りに、ユトランの元へ向うルンルン。
「どうした?ユトさま?」
「ぶくぶく。二人ともズルいです」
「?」
「大きくて、大人です」
「?」
「ユトランも大きくて、大人になりたいです、ぶくぶく」
なでなで。
ユトランの頭を優しく撫でるルンルン。
「ぶくぶく……子供扱いしないで下さい」
「ふふっ、お母さんにとっては子供は子供さ、40歳でも50歳でもどんなに大きくなっても年老いても、子供なんだぜ」
「……ぶくぶく」
その様子をいつの間にか見ているレイン。
(ズ、ズルいぞ、犬ころっ!わ、私もユトランを撫でたいのに!)
レインはかけ湯で軽く流し、傷痕を確かめるように全身を両手で撫でる。
(ホントに傷痕がない……)
そしてドボンっとその巨体を湯に沈める。
「わっ!?」
「おぶっ!」
「ん?どうした?」
掛け流しの湯なのだが、レインは入るとドオオッ!と湯が溢れた!
「おい!もっと静かに入れよ!ユトさまが溺れちまう!」
サーッっと流されるユトラン。
可愛お尻がプカプカしながら流されていく。
賑やかな温泉施設。
そんな脱衣室の前でガードしているバンブとロボウ。
「バンブ様、そんなにご心配でしたら、いっそ入られては?」
「おおおおおいっ!ロボウ!?一緒に入れと!?」
「はい、我が故郷には混浴の文化がございます、他国の方にはどのように映るか分かりませぬが、至って健全、艶ある文化ですぞ」
「……ここはロボウの故郷じゃないよ」
「あひゃひゃひゃひゃ」
突然の笑い声にビクッ、とするバンブ。
「なに?ロボウ?笑うところあった?」
「オリオン・ドリオンの塔攻略後、新婚旅行は我が故郷になさいませ、このロボウ、ご案内致しますぞ」
次回サブタイトルは 第七二話 6日目・ドリオンの塔 屋敷にて、みんなでご飯 の予定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。
投稿時間は……出来次第投稿します。




