第六九話 6日目・ドリオンの塔 ユトラン以外、全員固まる
今晩は。
投稿です。
……団長……
……それは……
……いい機会では……
「黙れ、帰るぞ」
団長と団員の会話を聞いて、戸惑い始めるユトラン。
ルンルンが問い質す。
「まて、レイン、どういうことだ?」
団員の行動が気になった。
明日はドリオンの塔の攻略、大事な日だが憂いはない方がいい。
「話しがあるなら、聞こうか」
「私にはない」
「いや、団員さん達だ。我が主バン様に伝えたいことがあるのだろう?」
……いや……
……それは……
口籠もる団員達。
明らかに何かを伝えたいのだ。
(バン様のお父上に関することか?ならば聞きたい、どうする?)
ここでルンルンは情報を少し漏らす。
「レイン、バン様とユトさまは明日、ドリオンの塔へ向われる」
「!?」
「塔は未知だ、ベテランでもあっさりと命を落とす。話したいことがあったら話せ。あたいとしては、心置きなく塔攻略に専念して欲しいからな」
そう言ってユトランを見るルンルン。
「レイン、あの時話しておけば、とかなったらどうする?」
「おいおい、そこまで上階を目指すのか?」
「それは、分からん、分からないけどさ、話があるなら話せ、後悔はよくない」
「チッ」
話し始めたのは団員である。
……団長は止めたのです……
……これ以上借金はするなと……
……しかしキャロットさまは……
「借金をし続けたと?」
……そこで団長は……
……財産の半分をキャロットさまに……
「もういいだろう、帰るぞ」
そう言ってその場を去ろうとすると、団長の前にバンブが立ちはだかった。
「その話し、詳しく聞こうか」
「!」
「話してくれるよな?ブンドル騎士団」
……はい……
……キャロットさまはそのお金で……
だいたい検討が着くバンブ。
「返済ではなく骨董品か、古書を購入したのだな?」
……はい……
「あのバカおやじ!レイン騎士団長、いくらです?」
また借金が増えるのか?うんざりするルンルン。
「ふ、ふん!あの金は渡したのだ、貸したのではない。だから返済は不要だ」
「しかし!」
相当な金額のはず!
「くどい、金額は言わぬぞ。渡した金以上にお前の父親には世話になった、それにあの金で買った骨董品は、役に立っている」
「!?」
レインの視線の先には、魔槍があった。
「これか!?」
「錆びて折れた……ボロボロの古代の槍だった。私は当時激怒したが、キャロットの方が見る目があったということか……今となっては懐かしい思い出だ……」
「バンお兄ちゃん!な、仲直りもできたし、温泉入ってもらおう?ね?」
「勤務中だと言っている」
「ならオニギリだけでも!」
ここでバンブ気がつく。
ユトラン、えらく引止めるな?
「ユトラン、レイン団長に何か聞きたいことでもあるの?」
ギクゥ。
「バン様、ユトさま固まったぜ?」
面白そうにユトランを見るルンルン。
「なんだ?私に聞きたいことか?」
こくこく。
頷くユトラン。
「機密事項以外なら、答えられる範囲で話そう、なんだ?」
「……あの……あの……」
「?」
「女同士で擦り合いって、なんですか?」
今度はユトラン以外、そこにいる全員が固まった。
次回サブタイトルは 第七十話 6日目・ドリオンの塔 ちゅどーん! です。
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