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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第六七話 6日目・ドリオンの塔 決着     

今晩は。

投稿です。


 レインの表情を見逃さないルンルン。


(悲しい顔してもダメだぜ、コイツは男や女の匂いが異常だ!何人恋人がいるんだ!?)


「それでも、礼を言わせてくれ」

「え?」


 ユトランとしては戸惑いしかないのだ。


「!?」


 ユトランが何かを見つける。


「どうした?」


 剣を引き寄せるレイン。


「あそこにミミッコが……」


 街灯の横から、明らかにこっちを見ているであろうミミッコ一匹。


「あ?ああ、あいつか?先程のバトルの時も見ていたぞ」


 レインはあっさりと答える。

 騎士団団長らしく、戦場の位置把握は確実にやってのける。


「え?そうなの?」

「バトルが怖くて遠くから見ていたのではないか?」


 そう、ミミッコは見ていたのだ、先程のバトルをじっと。

 レインは(おもむろ)にユトランの前に(ひざまず)いた。


「え?」

「身体に走る傷の数々、消えない傷痕をある者は呪い恨みといい、ある者は勲章と言った」

「……」

「私にとっては苦しみの象徴だった、消してくれてありがとう、礼を言う」

「おい、レイン」

「なんだルンルン?正式な礼だ、邪魔はするな!」

「いや、ユトさま、お前の胸しか見ていないぞ」

「え?」

「正式というなら、ちゃんと隠せよ!」


 身長2mの屈強な女性騎士。

 それも団長である。

 そんな女性が上半身マッパで礼をするのだ。

 ユトランの視線は自然と胸に吸い付けられる。


「あ、わりい」

「ユトさまも、そんなに見つめちゃダメだぜ?」

「え?で、でも……その……あまりにも立派で……迫力というか……」


 リラックスしている3人。

 その姿を見ているのはミミッコだけではなかった。


 ……へらへらしやがって……


 闇のように蠢く、クライマーズ48のリーダー。

 騎士団の猛攻をくぐり抜け、追ってきたのだ。


 ……あばよ、ユトラン……


 気配もなく、殺気もなく、何もない状態でユトランの後ろに立つリーダー。

 ここまで来ても、ルンルンやレインは気がつかない。

 レインの結界も、ルンルンの嗅覚も意味を成さない。


 徐に振り下ろされる魔剣。

 躊躇(ためら)いもなにもない。

 歓喜に満ちたリーダーの顔!


 ……死ね!……

 

 ぱっくん。


「え?」

「なんだ!?」

「なにやつ!」


 ユトランは驚き、ルンルンとレインは一瞬で戦闘態勢だ!


「え?ミミッコ」


 モゴモゴ。


 ごっくん。


「あ、なんか喰ったぞこいつ」


 ……ケケケケケッ……


 笑いながら走り去るミミッコ。


「虫か?」

「ああ、毒虫?ハチか何かがいたのかも」

「え?ユトラン怖いよ!」

「おいおい、白魔道士だろ?それに蜘蛛の大群、退治しただろ?」

「こ、怖いモノは怖いんです!」


 ここでニヤけるレイン。


(ユトランは毒虫が苦手、と)


 ユトランについて一つ知ることができて嬉しいレイン。

 まぁ毒虫は誰でも苦手と思うが。


「毒虫の羽音や匂いも分からないとは、情けない獣人だな?」

「ああ?あんだと?毒虫に反応しない結界も役立たずじゃねぇか!」

「け、喧嘩はダメです!団長さん、取敢えずお屋敷に招待します、いい温泉があるのですよ、お疲れでしょう?」

「……ユトランはやさしいな、こんな私にも声をかけるのか?」


 彼女達3人はバンブの屋敷を目指す。


 これ以後、クライマーズ48のリーダーを見た者はいない。

次回サブタイトルは 第六八話 6日目・ドリオンの塔 途中で です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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