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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第五七話 6日目・ドリオンの塔 東区にて     

今晩は。

投稿です。


 ……来たぞ……

 ……クライマーズ49だ……


 いち早く気が付くルンルン。


 ……バンブがいない……

 ……チャンスだ……


(なんだ?ユトさま注目の的か?視線が多すぎるが?)


 周囲の目が、ユトランに集まる。

 東区の商店街に通じる大通り、そこに走る緊張を鋭くルンルンは読み取る。


(やけに今日は人通りが多いな?)


「ホラーおねぇちゃん、人が多いね」

「ああ、そうだな」


 そう言ってユトランの手を握るルンルン。


「!……うふふっ」


 何かと嬉しいユトラン。

 そんなユトランを横目に周囲を警戒するルンルン。


(装備が傭兵と違うな、こいつらクライマーズ?)


 携帯している武器から見て、明らかにクライマーズである。


(もしかしてスカウトか?売り込みか?ユトさまやバン様、一夜にして有名人になったからなぁ)


 人が集まるとトラブルも集まる。

 自然と集まりだす東区の警備担当、ミミッコ。


 ……ケ?……

 ……ケケッ?……


 何やら異変を感じるミミッコ達。

 何も知らず、ニコニコで歩き出すユトラン。

 誰かと手を繋いでお買い物など、これまでになかった経験だ。

 そのユトランとミンミンのお目当ては、商店街にある女性専用の雑貨店である。

 重装備、軽装備、足首や指、バスト、ヒップを守るプロテクター、髪飾りから普段の服、香水から下着、ネイル用品、武器、ダイエット食品に化粧品、可愛いスプーン、ピアスに指輪、なんでも扱っている雑貨店である。

 いや、これはもう百貨店か?


 ……おい、あのチビが?……

 ……本当にあいつがクライマーズ49か?……


 耳のいいルンルンは周囲の声を拾い、警戒心を高める。


(もしかして手合いか?)


 手合い、手合わせ、要はユトランに挑戦して、名を上げようとする輩である。

 ルンルンは手合いとスカウトどちらでもいい、近づくものは潰す、と決めている。


「ユトラン、このお店一度来てみたかったんです!」


 大好きなルンルンと憧れのお店へ!これはテンションが自然と上がるというもの。

 明日の大業などもう忘れて、純粋に『お買い物』を楽しんでいるユトラン。


「そう?ユトさまは自由だ、何度でも来れるぜ」

「はい!」


 ユトランに悟られないように行動をするルンルン。

 せっかくのお買い物だ、少しでも楽しく!

 邪魔者は厳しく制裁、と。


 異様にデカい正面のドアが開くと、店内はキラキラしていた。

 少なくともユトランにはそう見えた。


「わぁ……」

「買うものは下着とプロテクター、小物は見るだけ、買うのは次回!」

「はいっ!」


 といいつつ小物を見て回るユトラン。

 小さな陶器の置物が綺麗に並べてある。


「ユトさま!小物は次だって!」

「少しだけ!少しだけだから!ね?いいでしょう?」


 その中の一つ、白黒のネコがユトランの目を引く。

 5㎝くらいの陶器のネコ。

 お家に連れて帰りたいっ!一目惚れである!

 ユトランは熱望した!


次回サブタイトルは 第五八話 6日目・ドリオンの塔 奪われたネコ です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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