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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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52/79

第五十話 5日目・ドリオンの塔 それぞれの考え     

今晩は。

投稿です。


「カビくせぇなぁ、ホントに大丈夫なんだろうなぁ?」


 とんでもなく心配なデテイ。

 それもそのはず、誰も知らない階段だし、使っていた形跡もまったくない。


 ……むっほむっほ……

 ……愚か者……


「あんだと?ごらぁ?」

「デテイさん、小さなおじさん達と争っても、いいことなんて一つもないよ」


 ……そうじゃ、そうじゃ……


「あ?疑問を口にすることは、いいことだ。三大ギルドのギルマスの一人として、俺は散々失敗している」


 ……むっほ?……


「権力を前に、言いたいことが言えなかった」


 ……ほう……

 ……情けないのう……


「今は言えるぜ、最大派閥を誰かが潰したからな。それもまた俺としては情けないことだ。潰れるまで何も言えなかった」

「ふーん」

「これを機に変わろうと思ってな、疑問は口にする。どうだ?」

「いいと思います、パンプキンパンプキンどうしよう?パンプキンパンプキン一人怖がっている」


 ……むっほ、斧よ怖がることはない、ここに塔の魔物は侵入できない……

 ……逆に塔の魔物が怖がってここには近づかない……


「なんでだ?」


 実はここがデテイの知りたかったことだ。

 この階段の目的だ。なんのために『これ』があるんだ?


 ……これは塔の管理者とドリオンの塔制覇者用の階段じゃ……


「!!!!!!!!!!!!!」


((管理者がいるのか!?))


 恐怖を感じ始めるデテイとガクオン。


 ……あとは秘密じゃ……

 ……むっほ、むっほ……


「バンお兄ちゃん、知っていたの?」

「……まぁね、ラインハトルの書に記してあった」

「そうよねぇ、この階段とか……他にも色々知っていそうなんだけど?」

「……秘密じゃ」


 小さなおじさん達の声マネをするバンブ。


「ふふっ」


 なんだか楽しいユトラン。

 狭い階段を上りながらバンブが尋ねる。

 気になっていたことだ。


「これからバトルだけど、ガクオンさん、いつでも本気、全力じゃないの?」

「おいおい、そんな戦い方していたら身が持たないぜ?」

「そうかな?むしろそっちの方が、身が持たないのでは?ユトランはどう思う?」


 手抜きで相手を倒す、慢心ではないのか?

 そう、バンブが一番聞きたかったのはユトランの考え。

 しかしデテイが口を挟んだ。


「48は真面目に戦うだろう、ゴブリンに祈りを捧げるような者だからな」

「……ユトランは暴力、嫌い。でも生き残りるためなら……借金返済のためなら全力で塔に登るよ」


 もしかして、イヤなことをユトランに強制している?

 バンブは反省と同時に、責任の重さを感じ始める。

 ユトランはバンブに委ねているのだ。

 実際、塔に登り始めて実感する。

 頭では分かっていても、目の前で動きユトランと生死を伴にすると、感じ方が全然違う。


「おい、階段が途中で終っているぞ?先に進めないのでは?まだ3階分くらいでは?」


 後から声を掛けるデテイ。


「ここが49階、エリアボスの広間さ」

「あ?おいおい、バカ言うな!まだ50段も登っていないぞ?」

「だから隠し通路、チート階段だよ」

「どんな構造なんだ!?」

「知らないよ」


 知ろうとも思わない、あるから利用するのだ。

 構造を知ってどうする?それより進むのが先だ!


「おい、先に階段がない!ここまでしか使えないのか?」

「あのね、このシステムはメンバーの誰かが登った最高階まで直通で行けるんだ」

「!?」

「ユトランが49階のエリアボスと戦っているから、ここまで来れるということ」

「誰が判断している?48がここまで来たことを!なぜ知っている?48のことを!」

「さぁ?理屈なんて意味無いよガクオンさん、考えるより動くことの方が大事だと想うけど」

「考えずに動いたらそれこそ無謀だろう!」

「そうかな?」

「待てガクオン、これは初めて聞くシステムだな、まぁこの階段も初めてだが」

「僕だって初めて使うシステムだよ、それに初めて登るオリオンの塔だし」

「このショートカット階段、誰でも使えるのか?」


 ギルマスとしては、非常に興味あるというか、とんでもなく大事な階段である。


「特定の者しか使えないよ」

「その魔槍か?」

「ふふっ、ないしょ秘密だよ。ドアを開けたら即バトルだ、まずは作戦会議、いい?」

「うん!」


 ユトラン以外は静かに頷いた。


次回サブタイトルは 第五一話 5日目・ドリオンの塔 バトル開始! です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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