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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第五話 約束     

今晩は。

一話出来ましたので、早速投稿します。


 回復の水飲み場で、一気に膨れ上がる白魔道士の魔力!

 白魔道士ユトランの傷ついた身体は瞬時に癒え、更に発光し始める!


「援護射撃します!」


 大気が振動し始める!


(え?援護、強すぎじゃね?そんなに魔力高めてどうするの?)


 石畳に亀裂が走る!


「!?」


 思わず声がでた!


「お、おじさん達っ!退避っ!回避っ!逃げてっ!」


「は?」


「見て分かんないの!あの白魔道士、暴走している!」


「ユトラン、いきますっ!聖なる矢っ!」


 聖なる矢は聖属性の攻撃魔法である。

 基本、術者の指先もしくは周囲から放たれる一矢。


「どう見ても違うだろうっ!」


 誰かが叫んだ!

 石畳が亀裂どころか砕かれ始めた!

 周囲は真っ白で、もう何も見えない!


 キイイイイイイイイイッ!


 耳鳴りがするほどの甲高い音(実は魔力を音として捉えている)が響く!


 ちゅどーん!


 言葉では一言、文章では1行だが、大惨事が発生した!

 水飲み場を中心に、路地裏一帯が瓦礫になったのだ!


 ……ぐわっ……

 ……ぎゃああっ……

 ……ひいいっ……


 周囲のレンガ造り街並みは形を変え、石畳はクレーター状に抉れた!


 ザアアアアアッ!

 バラバラ、ドカドカ!


 砕けたレンガが雨のように降ってくる!掠っただけでも大怪我だ!

 よく見ると、腕やら足も降ってきている!

 そんな中、無傷の者が二人いた。


 朱槍の男の子と白魔道士ユトランである。

 呆然としている二人。

 朱槍の男の子は思った。


(……よく、無傷だったな……それ程あの白魔道士が魔力コントロールしているってこと?)


 魔道士ユトランは思った。


(あれぇ?聖なる矢のはずだけど、これってホーリーバーストでは?ああ、あの男の子にヒットしなくてよかった!ユトランを初めて認めてくれた人だもの!)


 そして聞こえ出す声。


 ……ううう……

 ……いてぇよぉ……

 ……だ、誰か……

 ……お、俺の腕ガァ……


 そこは惨憺たる状況であった。


 朱槍の男の子をチラ見する白魔道士ユトラン。

 白魔道士ユトランをチラ見する朱槍の男の子。


((どうする?))


 先に話したのは朱槍の男の子だ。


「ここは僕がどうにかする、君は身を隠しなさい」


「え?ユトランを逃がしてくれるのですか!?」


「じき警備隊か騎士団が来る、早く逃げなさい」


「……でも」


「?」


「ユトランは行くところがありません、お金も家も皆無くしてしまいました……」


 そう言って白魔道士ユトランは倒れているゲロカスヤローどもに近づいた。


「え?無闇に近づくと……」


 ……た、助けてくれ……

 ……あ、あんた白魔道士だろ……

 ……お願いだ……


 ここでガチンと来る朱槍の男の子。


「おい、お前達っ!どこ口が言っているっ!この子を蹴ったり、殺そうとしただろ!それに……」


 ……いてぇよぉ……

 ……だ、誰か…


 白魔道士ユトランは瀕死の大男達を睨み、語りかける。


「……もう、悪いことはしないと誓って下さい」


 ……しない、しない……

 ……しません……

 ……はぁ?……

 ……しねぇよ、だから早く助けろ……


 キョロキョロ。


 当たりを見回す白魔道士ユトラン。


「どうしたの?」


「杖がありません」


「これ?」


 朱槍の男の子が折れた杖を見つける。


「……折れてる……」


 とんでもなく悲しいお顔になり、その杖を受け取る。


「……ありがとうございます……しくしく……」


「大事な杖なの?」


「はい、お母さんの杖です」


「え?」


「この杖だけが戻ってきました」


 そう言って、白魔道士ユトランはコツン、と杖で大地を突く。

 一瞬、折れた杖が発光し、周囲の男達が再生、回復して行く。


 ……う、腕が!?……

 ……足が……


「半分だけ回復しました。約束です、もう悪いことはしないで下さいね」


 一人、二人、礼も言わずに逃げ出していく男達。

 これだけの大惨事、時期に騎士団か警備隊が来る。


「なぜ、助けた?」


 信じられないという表情で白魔道士を見つめる魔槍の少年。


「ユトランは……痛いのはイヤです……見て、痛いのもイヤです」


「君は逃げないの?」


「逃げても捕まります、クライマーズ48の称号は有名ですから……」


 ……これだけの破壊行為、正当防衛でも重労働10年はくらうぞ……


「用心棒さん、まだいたの?みんな消えたよ、残りはあんただけだよ」


 ……お前は逃げないのか?魔槍使い……


「僕はこの白魔道士を助けた、だから最後まで責任持って助ける」


 ……バカか?この惨状、どうする?手の着けようがないぞ!……


「ど、どうするつもりです?」


 そそっ、と近づく白魔道士ユトラン。

 助ける、と言う言葉に過剰反応する白魔道士ユトラン。


「こうするのさ!」


 少年が朱槍で大地を突くと、巨大な魔法陣が浮かび上がる!


「!」


 ……!?……


「笑わないでね、白魔道士さん」


「え?」


「そこの用心棒も、絶対笑うなよなっ!」


 ……は?……!?……こ、この魔法陣!?……


「え?召喚魔法!?」


 ……お前、召喚士だったのか!?……


 少年は呪文を唱える!


「こっちこいこっちこいパンプキン、ちいさなパンプキンやってこい、おもしろいことはじめよう!」


「え?」


……ばははははっ!?な、なんだそのふざけた召喚呪文は!?……


 大笑いする用心棒の男。


 そして魔法陣から現われる無数の何か。


 ……!?……


「ひっ!?」


 今回はここまでです。


 さて、何を召喚したの?

 魔槍の少年!?


次回サブタイトルは 第六話 魔法陣と超絶召喚士 です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

でき次第、投稿します。

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