第四六話 5日目・挑戦
今晩は。
投稿です。
「なんだ?知り合いか?ガクオン、さすがだな貴族に知り合いがいるとは?元副団長の肩書きはダテじゃないと?」
「え?」
軽く驚くバンブ。
「知らないのか?こいつは西隣の国の副団長を務めていたヤツだ」
「そんな人が何で?大物では?」
「酒で失敗したとさ、最近裏路地でゴタゴタ起してな」
「ふぅん、裏路地でねぇ……」
「ブンドルの騎士団から面倒みてくれと話しが来てね、まぁ腕は確かだ。知り合いならやりやすいだろう」
「よろしくガクオンさん、僕はバンブ・チキンキャロット、召喚士だ。こっちは……」
「クライマーズ48の白魔道士ユトランです、よろしくお願いします、ガクオンさん」
「あ、ああ、俺はクライマーズ16の剣士ガクオンだ。お前ら、ホントに俺とパーティー組んで登るのか?」
「ブンドル騎士団がバックでしょう?ならもうあんなことしないでしょう?」
「……ああ、誓うぜ、剣の神に」
「おっと俺はクライマーズ21のアックス戦士デテイだ。で、どちらの塔に登る?」
「オリオンでお願いします」
「え?バンお兄ちゃん、ドリオンの塔じゃないの?」
「ああ、オリオンでいい。デテイさん、装備の説明、いいかな?」
寄せ集めの4人。
オリオンの塔に挑戦である。
「まずはマジックポーチだ」
大きめのバックである。
「ユトラン、いいかな?」
「ええ、バンお兄ちゃん」
ユトランに確認をとるバンブ。
性格上バンブは人の言うことをあまり聞かないし、信じない。
そんな人物になってしまったのだ。
「おいおい、ウソ言ったりしないぞ?」
「僕は素人の初心者なんでね」
「まぁクライマーズにとって、疑い深いのはいいことだ。ポーチと言ってもデカいがな、昔からそう呼ばれている。塔で得たモノはこいつに入れるんだ、すると同じもう一つのポーチから取り出せる」
「え?」
「すげぇだろう、ただこれはどうしてそうなるか、分かっていないんだ」
「よく分からない」
固まるバンブ。言っている意味が飲み込めない。
「まず、1枚の布から二つのポーチを塔内で作る」
「ふんふん」
「一つを塔内、もう一つを塔外に置く」
「ふんふん」
「この二つ、繋がっていて塔内で得たモノをポーチに入れると、外のポーチから取り出せるんだ」
「!」
「逆はできない。それと生き物、生物はこのポーチに入らない」
「大きさは?」
「どんなにデカい塔内モンスターでも、倒せば吸い込まれるようにポーチに入る」
「まさか!?」
「ほんとだよ、バンお兄ちゃん」
「あと、持ち出せない物もある、ある特殊な鉱物とか塔のトラップの一部とか」
「……なにそれ?監視者がいるみたい」
「ああ、だから持ち出せない場合、俺達は塔にバンされた、とか拒否されたとか言ってるんだ」
「便利ですけど、なんか不気味だなぁ」
「あと、作りの悪いポーチにはアイテムが入らない場合がある、これも気味が悪いがな」
「……何かの意思があると?」
「さぁな、誰も知らんし、分からないことだ。ただ、そうなるから俺達は利用している。それとこれがリングだ」
それは石製の指輪だ。
「これは?」
「これも塔内で作った指輪だ。材料は塔の石材」
「!」
「塔外ではなんの意味も無い指輪だが、塔内ではマップ表示される」
「もしかして、これも?」
「そう、どうしてそうなるか分からない、そうなるから俺達は利用している」
「……塔自体が生きているようですね」
「ああ、昔から言われているだろう?オリオン・ドリオンの塔は巨大な魔物だと」
改めて塔の存在を訝しむバンブ。
「誰でしょうね、こんな塔作ったの」
「……さぁな説明は以上だ、次は順番だ先頭は俺でいいか?」
「ええ、お願いします。ユトラン、いつものポジションはどこ?」
「ユトランは一番最後だよ、でも……弓が……」
「用意している、おい、クライマーズ48に弓を」
……これです、どうぞクライマーズ48……
「あ、ありがとうございます……!?」
「同じ大きさの弓だが、少し射てみるか?」
「はい!」
「矢は15だ。じゃ俺の後はガクオンか?」
「それでお願いします」
「了解、5階までならそこまで難しくないだろう。だが油断は禁物だ、なんせ巨大な魔物の塔だからな」
バンブ達は、塔への一歩を踏み出す。
次回サブタイトルは未定です。
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