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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第四〇話 5日目・塔攻略ステップ4     

今晩は。

今回は短いです。



「でもこの屋敷は隅々まで調べたでしょう?ルンルンもロボウも」


 「「……」」 二人は沈黙して、何も語らない。いや語れないのだ。

 

「……バンお兄ちゃん、すごい世界に住んでいるんだね。ユトラン怖いよ、モグモグ」

「そう、僕が今いるこの世界は、利用価値だけで相手を決める世界なんだよ」

「お前だってそうだろう?バン?ユトちゃんを利用価値だけでパーティーに加えただろ?」

「そう見える?」

「ああ、この子がいなかったら、お前は塔の攻略はしなかったはずだ」

「まぁ僕を回復できる人物はいなかったからね、塔は僕にとって鬼門だ。でも僕は一方的な利用はしないよ。一時でも僕に安らぎをくれた人物を、こちらから見捨てることはない、大事にする。道具扱いなんてしない」

「我々が裏切らない限り、バンから裏切ることはないと?」

「これは僕の勝手な思いだから気にしなくていいよ。でもロックさんのセリフは気に入ったかな」

「セリフ?」


「あの一次資料を大事にされる方が燃やすとは思えん、というセリフさ。父上のこと、よく分かってるじゃん!そう、実は燃やしたのは写本でオリジナルは別にある」


「え?」

「どこにあるか知りたいでしょう?」

「……」

「オリオン・ドリオンの塔攻略に、力を貸してくれるんだったら教えてあげるよ」

「協力する、もうすでに、している!」


「おお、即答だね。オリジナル本のタイトルは『ラインハトルの塔』だよ」


「「「!!!!!!!!」」」


 そのタイトルは、石化の呪文のごとく3人を固まらせた。


「隠してある場所は、簡単には行けない場所さ」

「おい、それってまさか……」

「そう、オリオン・ドリオンの塔のどこかさ。父上は一番安全な場所に隠した。僕が知っているのはここまでだよ」


(バンの父上はクライマーズ70、なら1階から70階までのどこかに?隠し部屋?これは貴重な、とんでもない情報だぞ!王に連絡を!それにタイトルが『ラインハトルの塔』だと!?)


 全てはバン・チキンキャロットとユトラン・ニャンコが出会ってから始まった。

 それまでの日々は、重く暗い日々であった。

 呼吸しても息が詰まるような世界。

 バンブもユトランも、ロック、ロボウ、ルンルン、皆モノクロかセピア色の世界に住んでいた。


 だが今はどうだろう?

 鮮やかな色!二人を中心に世界が大きく動き始めた。


次回サブタイトルは ホントはこれが1話、もしくは序章でした ―路地裏の少年と少女― の予定です。

番外篇ではないのですが、タイトルにもあるように、これが本来1話か序章にするつもりでした。

次回をお楽しみに。

今回短かった分、次回は結構長いお話しです。

3話か4話分?にはなりそうです。

毎回ご愛読ありがとうございます。


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