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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第三五話 取り調べの4日目     

今晩は。

投稿です。


 静かになる森。

 先程までの爆音がウソのようである。

 襲撃者は全て倒された……はずであった。


 一名、リーダー格は重傷ながらも生き延び、北区を目指す。


「バン様、追いますか?あたいなら追跡可能だけど?」


 戦闘メイド装備のルンルンが進み出る。


「危険だよ、ダメ」

「しかし、襲撃者の依頼主が分かるかも知れませんぞ?」


 深手のロボウが、ユトランの治癒魔法を浴びている。


「ロボウさん、無理はいけません」

「……もう若くはない、ということですかな」


 涙目で睨む白魔道士ユトラン。


「本家より使わされた身です、坊ちゃんを守れと」

「ですが……」


 襲撃者の技、眼では追えるが身体が追いつかないのだ。

 予測出来ても、回避が追いつかない。

 一昔前なら、余裕で反撃できた。

 いや、先制できたのだ。


「俺のゴーレムが追跡している、北区に向っているようだ」


 そう言って、周囲に魔法陣を展開させるロック。

 魔法陣には北区に向う赤い点と、追跡ゴーレム視線の映像が浮かび上がる。


「僕は塔に登りたいだけなんだけど、大人の事情が多すぎるよ!」

「……その前にさぁ、バンお兄ちゃん……」


 低い、殺気を帯びたユトランの声。


 ギクウウウウウッ!


「な、なんでしょう?ユトラン?」

「足、怪我しているよね?」

「ん?ああ」

「魔法で治療出来るの、ユトランだけだよね?」

「ん?ああ」

「なんで起してくれなかったの?」

「いや、スヤスヤ寝ていたし、起すのはちょっと気が引けたというか」

「もし、もし取り返しの付かない怪我だったら?」

「え?」

「ユトラン、凄く後悔するし、自分を責める。ロボウさんだって怪我した……」

「!!」

「ちゃんと起してほしい。ユトラン、バンお兄ちゃんのパーティーメンバーだよ」

「分かった」

「ホントに?」


 なかなか引き下がらないユトラン。

 余程心配したのだろう。

 静かに傷口に手を当て、本格詠唱を始める。


「……ありがとう、ユトラン。そしてごめんな」


「……ホントは……本格詠唱のホーリーバーストで、吹飛ばしたいくらい怒っているんだけど!」


「え゛?」


 誰をかな?というセリフをゴックンと飲み込むバンブ。


「今回だけ、許してあげる」

「ごめんな」


(おい、ルンルン、バンのヤツもう尻に敷かれていないか?)

(そのようですね、ロボウ、どう見ます?)

(飴と鞭、もはや坊ちゃんは(のが)れられませんな)


「……」


 沈黙するしかないバンブ。

 そしてやって来る警備隊。


 ……チキンキャロット家のバンブ様ですか?私は東区警備隊の……


 さて、どう説明したものか?

 4日目は、殆ど事情聴取で終ってしまった。


 疲れて帰ってくるバンブ・チキンキャロット。

 門前で迎えるロボウ。


「お疲れのご様子」

「疲れているフリだよ」

「ユトランさまとロック様がお話しがあるとか」

「え?」


 何の話だ?


「厨房?」

「いえ、離れにお越しを」

「何か知っている?」


「塔攻略についてだそうですが……坊ちゃんの代わりに色々と意見を出しまして……」

「みんなで?」

「はい、スローガンは『目指せ借金返済』だそうです」

「考えたのはロックさん?」

「はい。聴取はどうでした?」


「ありのまま、そのまま何も隠さず話したよ」

「結果は?」

「本家がいた」

「!?……なんですと?……」

「本家立ち会いで、事情聴取だよ」


 今回はここまでです。


次回サブタイトルは未定です。

投稿も未定ですが、原稿用紙一枚分くらいはできています。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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