第三四話 下調べの4日目
今晩は。
投稿です。
ドゴオオオオオオオッ!
バラバラと降ってくる事務所の残骸。
ユトランの本格魔法のホーリーバーストは男達の間をすり抜け、壁と天井だけを破壊した。
「修理代はユトランの差額で払っておいて、それでもお釣りがくると思うけど」
「き、きさまらぁタダで済むと思うなよ……ゲホゲホ……」
「先に剣を抜いたのはそっちでしょう?騎士団に相談する?不正がバレなきゃいいけど?行こう、ユトラン、ここにはもう用がないよ」
「……そうね、バンお兄ちゃん!」
それでも数人がバンブに挑んできた。
一瞬で倒れる屈強な男達。
「バンお兄ちゃん、今のは?」
「体術だよ、ここ壁がなくも結構瓦礫で狭いから、魔槍よりも蹴りがいいと思ってね」
「……ロボウさんに教わったの?」
「!……よく分かったね」
そんな会話をしながら家路につく二人。
「ユトランの高速詠唱、さらに速くなったね」
「うん、少しでも役に立ちたくて!」
少しでも役に立ちたくて……その言葉が心に響く。
今度は魔槍の手入れをしながらニヤつくバンブ。
(……ユトラン、練習しているんだなぁ、可愛いなぁ僕も頑張ろ、妹に負けていられないや)
そう思い、静かに部屋を出る。
深夜のチキンキャロット家。
周囲には襲撃者が20名ほど。
「おや、バン坊ちゃん、お目覚めですかな?」
「手伝うよ、ロボウ」
「いえいえ、お休みください。ここはロボウにお任せを」
「でも、こいつら昼間の仕返しだよ、僕が蒔いた種なんだけど、それに動きが変な奴等がいる」
「……悪人ですぞ、クライマーズを食い物にしている。メンツとか復讐とか自身を顧みるべきですな、聞こえておりますかな?夜盗どもよ」
……チッ……
……皆殺しだ……
……生かしておくと、後が面倒だ……
「手加減できる相手ではありませんな、引かぬなら一人も生きて帰れませんぞ」
……じじぃが……
フッ、と動き出す20名の闇の戦士達。
最初に動いたのはロボウでもバンブでもなかった。
粉々になって吹飛ぶ襲撃者。
ドオオオオオオオッ!
重量物が高速でぶつかる!
最初に攻撃したのはロックのゴーレムだった!
「没落しているとはいえ、一応貴族だぞ?襲撃?お前ら、王都の連中とやり合うつもりか?この時点でもうアウトだぞ!」
「ロボウ、没落だって」
「事実ですが、こうもはっきりと言われると、悔しいですぞ」
魔槍が唸り、次々に襲撃者を倒していく。
その動きに一切の躊躇いもない。
長さが変化するように見える槍捌きである。
夜の闇も相まって、ほとんどの者は対処できない。
……なんだこの槍は!?……
……ゴ、ゴーレムだと!?……
……聞いてないぞ!……
……こいつ、クライマーズ10の……
サクッ!
「くっ!?」
……チッ、浅いか……
足を斬られるバンブ。
「坊ちゃん!?」
「手練れが混じっている、それも……騎士団クラスだ!ロックさん!下がって!」
「今更下がれるか!騎士団クラスだと?願ってもないデーターだぜ!あと何人だ!?」
「8人ですぞ!」
……これだけの人数での襲撃……まだ一人も仕留められないとは……
「コケッコウ!」
ドオオオオオオオッ!
「コケッコウ!」
ドウウウウウウッ!
……新手だ!……
……チッ、クライマーズ48か……
……獣人も……
……残り4です、団長、撤退を……
魔槍が唸り、また一人仕留める。
……SSSの評価か、こやつ若いが団長クラスだぞ……
……魔槍か、厄介だな……
……おい、SSSこれは警告だ、塔から手を引け……
「ヤダよ、借金があるもの。僕はただ、ギルドのお世話無しで登りたいだけさ」
……塔は国家の財源だ、その考え改めろ……
「違うね、ギルドの財源だろ?その金で国を乗っ取ろうとしていない?」
……忠告はした……
「コケッコウ!」
……なっ!?……
ドゴオオオオオオッ!
容赦なしのホーリーバーストが、襲撃者を駆逐していく!
今回はここまでです。
次回サブタイトルどころか、1行も一文字もできていません!
次回は気長にお待ち下さい。
バイト次第では、明日投稿予定ですが。
毎回ご愛読ありがとうございます。




