第三三話 下調べの3日目
今晩は。
投稿です。
どうにか間に合いました。
「掲示板を読んで、パンフレットもあるわ、次の方どうぞ」
ギルドでバンブが受けた扱いだ。
まるで相手にされない。
切れ長の眼に細い整った眉。
綺麗に手入れされた髪、美人さんだが、装飾品が多すぎないか?
それに香水の匂いが、もはや悪臭級だ。
バンブの第一印象である。
言われるまま掲示板を覗いたが、掲示板もパンフもお金のことばかり。
思い出しただけでも腹が立つ!
そんな受付嬢が10人ほど接客?している。
どこへ列んでも、掲示板を読んで、パンフレットをどうぞ、しか言わない。
なんだ、この扱い!
明らかに悪意を感じるぞ!
ベッドの中で天井を見ながら、今日一日を思い返すバンブ。
バンブの横にはルンルン。
その横にはユトランがスヤスヤと眠っている。
(……え?今日もここで寝るの?……いいの?一応、俺、男の子なんですけど)
ゆっくりベッドを抜け出し、魔槍の手入れを始めるバンブ。
手入れをしながらギルドでの出来事を思い返す。
そこはユトランが所属していた、三大ギルドの一つだ。
「ユトラン、知っていた?お金のこと、取り分」
「大体のことは。でも私、ギルドの寮だったし……お金……」
明らかに掲示板やパンフレットの金額と違っていたユトランの取り分。
今更欺されていた、と気づくユトラン。
欺された方が悪い?
いやいや欺す方は悪意です、欺す方が悪いです。
欺された方は、次に活かすしかない。
「またあなた達?ちゃんと読んだの?それにそっちの白魔道士は登れないわ」
「なんでだい?」
「知っているでしょう?仲間を撃つなんて」
ガチン!
「実際に見たの?それに今まで散々欺して搾取しておいて、その言い方?パーティーとグルで欺していたよね?」
「言いがかりは止めて、欺した?パーティー内の取り決めでしょう?ギルドは関係ないわ」
「寮や施設の宿泊費が違う、それになぜパーティー内の取り決めと分かったの?」
「!……だ、だから、言いがかりは止めて!散々ギルドに世話になって何?その言いぐさ!次の方、どうぞ!」
「まだ話しは終っていない」
「こっちにはないわ、どきな!このガキ!」
「僕としては、クライマーズ48を怒らせない方がいいと思うよ?」
「なに!?脅迫する気?」
「バ、バンお兄ちゃん、も、もう帰ろうよ……」
バンブは考える。
ユトランを襲った連中、誰が集めた?
あのパーティーのリーダーだけか?
こいつら、一枚噛んでいないか?
ユトランとギルドに入った瞬間、受付の奥に動きがあった。
傭兵でなくても、明らかに分かる慌てた動き。
(ユトラン、怖いおじさん達が出てくるかも)
(え?)
「クライマーズから搾取しすぎなんじゃ?」
「昔からそういう決まりだ」
そう言いながら、ゾロゾロと出てくる怖いおじさん達。
「ちょっと、事務所に来てもらおうか?」
「やだね」
一言で終る会話。
「なんだと……なめやがってこのガキ……」
「事務所?行かないよ、なんで行かないといけないの?ここでいいよ」
「こいよ!」
「ここじゃまずい話しでも?のこのこ付いていくバカはいないよ」
スッ、と剣を抜く男達。
この時点で、周囲の者達はもういない。
女の事務員さんも、男の清掃夫さんもいつの間にか消えている。
が、抜いた瞬間!
ニワトリの鳴き声が響き渡った!
「コケッコウ!」
さらに短縮されたユトランの本格高速詠唱!
ギルド事務所の壁と天井が吹飛ぶ!
どうやら、バンブの戦う相手は、塔の中の魔物だけではないようだ。
今回はここまでです。
次回サブタイトルは 第三四話 下調べの4日目 の予定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。
投稿は、多少遅れるかも知れません




