第三一話 下調べの2日目その朝
今晩は。
投稿です。
外は雨です。
「マズくない?」
「あに言ってんだい?これから塔に登るんだろ?二人っきりで寝食共にするんだ!シミュレーションだよ!シミュレーション!」
「そ、そうなの……か?」
ルンルンの後に見え隠れするユトラン。
「……バンお兄ちゃん……ダメ?」
上目づかいの破壊力に、バンは木っ端微塵になった。
「……いいよ」
「バン様、変なことするなよ?」
「し、しないよっ!なんだよ変なことって!」
「今バン様が思っているようなことさ!」
(うう、ルンルンには当分、敵いそうにないや)
「一応さぁロボウとの見張り交代まで、あたいもここで寝るよ」
そう言いながらソファをベッドに組み替えるルンルン。
「えっと、ここ倒して……ほい、出来上がり!結構デカいな!二人寝れるぜ!」
そう言って、早速服を脱ぎ始めるルンルン。
「え?え?」
目のやり場に困るバンブ。
大きな6つの山がプルプルと震えている!
「え?え?ホ、ホラーお姉ちゃん!?」
マッパになると、綿の大きめの上着一枚。
それだけ着込むと、ごろりとソファーベッドに横たわるルンルン。
「おいで、ユト!今はホラーお母さんだ!抱きしめてやるよ!今までよく頑張ったなぁ!」
ビックリするユトラン。
「ユトの孤独な匂い、少しでも消してやるよ!バンさまも来るかい?遠慮はいらないぜ?獣人族は保護欲の塊だからな!」
「……ぼ、僕はいいよ!お休み、ルンルン、ユトラン!いい夢を」
ユトランのパジャマ姿に見とれていたバンブはサッ、と毛布に潜り込む。
(一緒に寝る!?も、もう子どもじゃないんだから!子ども扱いしないでよ!)
そう、男の子は色々と困る現象が発生するのだ。
部屋は暗くなり、ユトランの寝息が聞こえ始める。
ソファーベッドの中で、ユトランを優しく抱きしめるルンルン。
どうやらユトランはルンルンとロボウに認められたようだ。
優しい獣人ルンルン。
しかしこれが、反転すると戦いで鬼と化す。
子どもを守る獣人族は、鬼神をも退くと言われている。
ルンルンの保護欲は魔力と相まって周囲に漂い始め、いつしかバンブも安らかな眠りへと誘った。
深夜、眼を覚ますバンブ。
(交代の時間か?)
ルンルンが静かに部屋を出て行く。
ドアの向こうから声が聞こえる。
「なんと、不謹慎ですぞ」
「まぁ二人ともグッスリ眠っているようだし、塔ではこれが日常になるんだぜ」
「ここは塔ではありませぬ」
「大丈夫だって、バン様はユトさまが嫌うことは絶対にしないよ、匂いで分かる。あの二人、塔を制覇するまで、兄と妹を演じきるよ」
「……信じぬ分けではありませぬが、今日は見回り、私が一人で致しましょう」
「え?いいのかい?」
「ユトランさまも今日が初日、ルンルン、一緒にいておやりなさい。見回りはミミッコもいるし、何かあったら連絡いたしますぞ」
「了解」
ドアが静かに開き、戻っているルンルン。
ソファーベッドに潜り込み、静かな寝息が聞こえ始める。
(俺、愛されているんだな……金も地位も、何も無いのに……塔で稼いだら、ロボウとルンルンにまずお酒を買ってやろう……)
何時しか寝てしまうバンブ。
そして朝が来る。
ぽよぽよ。バンブの頬に何か当たる。
(……?)
そして漂う甘いような包み込むような優しい匂い。
「!」
目を開けると、ルンルンが腕枕をしていた。
「え?」
とんでもなく捲れ上がった上着。
6つの山が、丸出しである。
「……え?」
規則正しく上下しているルンルンの山。
左腕にユトラン、右腕にバンブ。
中央にルンルン。
二人の枕になっている、ルンルンの逞しい上腕二頭筋。
「え?」
こんなに身近で、成人女性の胸を見ることはまずない。
ビックリして固まるバンブ。
そしてゆっくりと手を伸ばし、捲れ上がった上着の端を摘まむ。
「……ルンルン、無防備すぎだよ……」
そう言って、ゆっくり、静かに下げていく。
「もう、目の毒だよ……」
「そうねバンお兄ちゃん」
ぎいいいいいくうううううううううううううっ!?
ユトランも上着の端を摘まみ、ゆっくりと下げていく。
今回はここまでです。
次回サブタイトルは未定です。
投稿は頑張ります。




