第二八話 チキンキャロット家の住人達2
今晩は。
投稿です。
明日は福岡出張なので投稿が出来ないかも知れません。
「え?なんでミミッコが!?」
「ああそれな、元々ミミッコはバン様が異界から召喚した魔物なんだ」
「え?」
魔鹿の骨をミミッコに与えるルンルン。
「ボリボリ」
「カリカリ」
「残さずちゃんと食えよ!」
ルンルンに群がる小さなミミッコ。
「ケケッ!」
「ケケケッ!」
それを見守る大きなミミッコ1体。
「バ、バンお兄ちゃん?どういうこと?」
「いや傭兵の仕事の時、召喚したんだけどさ、帰らなかったんだ、モグモグ」
「えええっ!?」
「どうも帰りたくなかったらしい、異世界で酷い目に遭っていたみたいで」
「グビグビ……それでこの世界に居着いたんだ」
「あの、ロックさん、そ、それでいいんですか?その生態系とか?」
塔に登っているユトランは、魔物の生態に興味があるのだ。
「一応王都の賢者に聞いたんだが、ミミックの亜種らしく昔はこの世界にもいたらしいぜ」
「そうなんですか?」
「今は絶滅していないようだけど」
ミミッコ達が食べている様子を見ているユトラン。
「ん?」
どうも一匹だけ、もたついている子がいる。
(あ、また取られた!)
……ケケッ……
(あ、ころんだ)
ルンルンが与える骨付き肉に辿り着けないのだ。
どう見ても仲間?兄弟姉妹?のパワーに押されている!
(ああ、あの子、生存競争に負けている!)
「……」←小さなミミッコ。
「……」←ユトラン。
ミミッコに眼は無いのだが、なぜか眼が合った気がした。
「オニギリ、食べる?」
「ケ?ケケ?」
「一個だけだよ」
パックン。
「ケケケケケッ!」
その様子をじっと見ている大きなミミッコ。
「バンお兄ちゃんが飼育しているの?」
「いや……その……」
歯切れが悪いバンブ。
「売られたんだよ、グビグビ」
「?」
ロックがお酒を呑み干し、肉を口に放り込む。
「モグモグ、勿体ないぜ、折角の権利!貸出の収入あったのにな!」
「権利?なんの権利なのです?ロックさん?」
「東区の清掃と警備の権利さ、出ていった継母がブンドルの街議会に売った」
「何をです?」
「ミミッコをさ」
「えええええええっ!?」
「んでミミッコはブンドルの街所有になっている」
「!」
「まぁこいつらはそんなこと知らないし、召喚士のバンを慕ってやって来るんだけどな」
「えっ!?そ、それじゃ?」
「ちゃんとブンドルの街、東区に宿もあるし、ご飯もある」
「なんでここに?」
「さぁ、召喚主が好きなんだろよ」
「庭の雑草、食べてくれるから充分役に立っているよ」
バンブの脚にスリスリする大きなミミッコ。
「まぁここのお屋敷も実は本家、ファルコンキャロットの所有なんだが」
「お?ロボウ、それ言っちゃう?」
骨を食べさせながらルンルンがロボウを睨む。
「チキンキャロット家の収入源はあたいのバイト(保育園の保育士お昼まで)とロボウの剣術指南(傭兵鍛練所お昼から)、バン様の傭兵(近場のみ)の仕事だけなんだよなぁ」
「俺の家賃はそのまま本家直行だしな」
「……え?」
「お屋敷の維持に精一杯で、借金は全然減らないんだ」
さすがに金銭感覚が激薄のユトランにでも、これでは返済なんて?とわかる状況。
「……じゃバンお兄ちゃん、借金返済って?」
「……ほぼ減らん」←ルンルン。
「……焼け石に水ですな」←ロボウ。
「……面目ない」←バンブ。
「ま、ガンバレよ、グビグビ」←ロックさん。
ロックをチラ見するユトラン。
(これホントに80階3往復かしら?)
「ま、でもクライマーズ48が加わったんだ、一週間もすれば謝金返済できるかもよ」
「えええええええっ!?」
真っ青になるユトラン!
(そ、そんなぁ!さすがに一週間は……)
「塔も、そうだなドリオンの塔だったら制覇出来るんじゃねぇかぁ?」
バンブは見た。
エフェクト・ロックの眼を。
その目は真剣な戦士の眼だ。
(バンブ、できねぇと思うなら、最初から挑戦なんかするな)
「ロックさん、無理だって!」
ルンルンが言う。
「さて、オリオン・ドリオンの塔は難攻不落」
ロボウが溜息をつく。
そう、誰が作ったのか目的も不明、いつから存在するのかも分からない。
上階には何が待っているか分からないナゾの塔。
「制覇してみせるさ、オリオン・ドリオンの塔」
ロックの言葉に挑むバンブ。
「「「「!!」」」」
「言ったな?」
不敵に微笑むロック。
「言ったさ!」
そして有言実行。
一週間後、バンブとユトランはオリオン・ドリオンの塔に挑む。
そして、この片側ドリオンの塔、最上階198階を一日で制覇するのだ!
その日、クライマーズ198、バンブ・チキンキャロットの名は世界中に響き渡る!
今回はここまでです。
次回サブタイトルは 第二九話 下調べの1日目 の予定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。
福岡出張なので明日の投稿は難しいです。
筆が走れば投稿します。
毎回ご愛読ありがとうございます。




