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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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22/27

第二二話 お屋敷にて     

今晩は。

投稿です。


「ただいま、ロボウ、ルンルン」


 固まる白魔道士ユトラン。


(えっと、執事さんにメイドさん?黒服の老紳士さまがロボウ様?ちょっと……かなり怖い獣人さんがルンルンさん?見るからにメイドの衣装だけど……)


 ユトランはその巨大なバストから眼が離せない。


(え?こぼれ落ちそう?動く度に、揺れているんですけど?)


 色々なモノをユッサユッサと揺らしながら、ユトランに近づくメイドさん。

 ユトランからしてみれば、見上げる大きさである。


(……ちょっと怖いかも……)


 その大きなメイドさんが身を屈め、ユトランのお顔に鼻を近づける。


「……フンフン」


「え?」


 匂いを嗅がれているようだが、ユトランはそれどころではない!


(で、デカすぎっよ!こぼれちゃうよ!)


 視線は一点に釘付けである!


(あ!?なんか飛び出そう!?)


 思わず手で押さえてしまう!


「お?なんだ?積極的だなぁ?」


「こ、こぼれます!」


「ああ、時々出ちゃうんだよなぁ」


「ええっ!?だ、ダメじゃないですかぁ!ふ、服装を!サイズが!衣装の意匠を!」


「あははっ、なに言ってんだい?おもしれー子だなぁ?服装は難しいんだよ、あたいら獣人のメスはオッパイが六つあるからねぇ、これ人族用の服だし!」


 この世界の獣人族は多産ですぐに増えるのだ。

 その分、寿命は人族の平均70年に比べ短く、獣人族の平均寿命は20年程である。


「フンフン?バン様、この子いい匂いだ、合格!いい子見つけたなぁ」


「え?」


「あの女とは段違いだ!あ、あたいはバン様お付きのメイド、ホラー・ルンルン。ルンルンでいいぜ、今日はデートかい?お嬢さん?」


「あ、えっと……」


 ユトランが焦っていると、黒服の老紳士が名乗り始めた。


「私はバン様付きの執事、路傍一心(ろぼういっしん)と申します、以後お見知りおきを」


 優雅に例をするロボウ。


「えっ、えっと、わた、私は……」


「……ロボウ、ルンルン、この子は……クライマーズ48、白魔道士ユトラン、パーティーメンバーで今日から一緒に暮らすことになったんだ。色々よろしく」


「「え?」」


「「一緒に……暮らす!?」」


 綺麗にハモるロボウとルンルン。


「部屋とか、食事とか。あ、立ち話よりも屋敷内を案内が先かな?まずはお茶だね。あ、お風呂、温泉が先かな?」


「あの……き、今日からお世話になります、白魔道士のユトラン・ニャンコです。よろしくお願いします」


「今日からぁ?」


 尻尾がピン!と立つルンルン。


「お世話に?」


 小刻みに震え出すロボウ。


 ぽろぽろ。

 突然の涙である。

 それに驚くバンブ。


「え!?ど、どうしたの、ルンルン!?」


 口元を抑え、振るえて泣き出すルンルン。

 一方こちらはロボウだ。

 ダアアアアアアッ!と滝のような涙を流している。


「え?ロ、ロボウも!?」


 ビックリしているバンブ。


「どしたん!?二人とも?」


 先に喋り出したのはルンルンだ。

 それも嗚咽混じりで上手く聞き取れない!


「おうおう……よ、よかったなぁ……バンさまぁ……つ、番い相手を……をみ、見つけ……たんだなぁ……なくなった……か、母ちゃんや、本家の……人達も……ひ、一安心さぁ……うぐっ……」


「え゛?」


 固まるバンブ。


「ぼ、ぼぼっちゃん……とうとう……クゥ……この日が来たのですねぇ……まさか……なくした左目から……涙が……流れる日がくる……とは……」


 そして10分後。

 バンブはこの二人から猛抗議を受けることになる。


 そう、この二人、バンブとユトランが結ばれたと確信したのだ。

 一緒に暮らす=そのような関係(夫婦、結婚確信+ユトランの初々しいハニカミ態度)

 ただただ使用人に謝り続けるバンブ。


 ルンルンには特上お肉30㎏、ロボウには高級葉巻きのキャビネット一箱を確約させられた。


「バンお兄ちゃん、大変だね、借金あるのにお肉と葉巻きなんて」


 ……恨めしそうにユトランを見るバンブ。


 そしてロボウを見る。

 その肩には小さなおじさんがちょこん、と座っており、ゲラゲラ笑っていた。

 ルンルンはニッコニコでスキップし、門周辺の掃除をしている。


「にくぅ~おにくぅうううう~血の滴るにくぅ!」


 (ほが)らかに歌っている。

 ああ、今日の掃除は(はかど)るであろう。


 今回はここまでです。


次回サブタイトルは 第二三話 取敢えず、お風呂 の予定です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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