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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第百五四話 黙りましょう     

今晩は。

投稿です。


 ……どうやったんだ!?……

 ……コインを投げた?……

 ……指で?……


「コインを使って知らせたのか!?」


 驚きの目でバンブを見る先生。


「はい、委員長は手練れです、振り向けば気づきます」


 断言するバンブ。

 身のこなしからしての判断であろう。

 委員長は強い、Sランク傭兵バンブの評価である。


「こいつを委員長に当てたと?」


 鈍く輝く銅貨。

 それを摘まんで眺める先生。


「はい、もちろんゆっくり、ですが」

「肩でもよかったのでは?」

「不意に動けば顔に当たるかも知れません、それにバトルになれば肩は傷つけない方がいいでしょう?」


 顔に当たる、襲撃者をどうにかして知らせようとする。

 バンブに対するクラス女子の好感度が、急上昇した。

 剣の腕は雨天と張り合うほど、竹箒では圧倒していた。ユトランに対する優しさ、委員長を助けた、これはよい転入生が来た!


 ……ヒソヒソ……

 ……なんかよくない?……

 ……でもユトちゃん専用よ……


「そうだな、それで腰を狙ったと?」

「はい、女性のお尻は比較的大きいですし……」


 ガチン!←クラス女子全員+好感度急降下。


「当たっても脂肪が分厚く鈍いので……」


 ガチン!←同上。


「……なるほど、うん、それで触っていないと?」

「はい、多分、委員長は銅貨に残る僕の思念を読んだのだと思います、それで触ったと感じたのでは?」


 冷静かつ沈着に答えるバンブ。


「分かった、分かったけどバニッシェン君……」

「はい?」


 苦笑する先生。

 ここでユトランが小声で入ってくる。


(バンお兄ちゃん!皆の前で言っちゃダメだよ、言葉を変えて!)


「?」


 何をどう変えるのだ?まったく分からないバンブ。

 聞いてきたのはユトランだろ?

 説明をしただけなのだが?


(確かに委員長の身体的なことを話すのはマズいかなぁ、とは思ったけど事実だし)


「バン」

「なんだい?雨天?」

「お前、クラスの女子、全員を敵にしたぜ」

「え?なんで!?」


 委員長を見ると、彼女はしょんぼりして下を向いている。


「え?」


 ボソボソとベリナに話し掛けている。


(あの……渡辺さん……私のお尻、そんなにデカくて鈍いですか?脂肪の塊ですか……しくしく)


 委員長はとうとう泣き出した。

 武術は強いかもしれないが、同級生、クラスメートの暴言には耐えられないのだ。

 そう、委員長はクラスメイト、同級生が大好きなのだ!


「んなことはねぇ!委員長のケツは引き締まっている!筋肉質で固ぇし、頑丈だ!」


 慌ててベリナを止めるメヘ!


「ベ!ベリナッ!それはそれで問題発言でぇす!」

「……ひーん」


 悲しげに涙を流す委員長。

 ここでユトランは委員長の右腕をとった!

 メヘは左だ!

 身長の高いメヘは抱えるように、小さなユトランは腕を引っ張って委員長を廊下につれ出す!


 ……硬くて丈夫?委員長のケツは岩か?……

 ……おい!変なこと言うな!んなこと言ったら女子達が!?……


 ギロッ!×女子全員+委員長ファンの男子数名。


 ……日頃散々委員長のお世話になっていながら、そんな酷いこと言うんだ……

 ……ふーん、女の子をそんな風に扱うんだ……


 この後、この暴言男子はごめんなさいを言い続け、半年後、やっと許してもらったとか。

 しかしこの暴言男子は知らなかった。

 卒業後、同窓会の度にこの岩発言が浮上するということを。

 口は禍の元である。

 読者諸氏、気をつけられよ。


 ここで廊下から声が微かに聞こえてきた。


 ……メヘさん……おしり、痣……残っていますか?……

 ……ここ、廊下でぇす、トイレか保健室で……


 ごそごそ。


 ……早く……見て欲しいです……

 ……い、痛いの?……


 焦ったようなユトランの声。


 ……あ、少し青くなっていますぅ……

 ……痕……残るのかなぁ……しくしく……


 いつになく気弱な委員長。

 涙が流れ続ける。


 今回はここまでよ。

次回サブタイトルは未定です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

当分学校編が続きます。

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