第百五二話 雨天の一言
今晩は。
投稿です。
新しい月、十一月です。
外はもう寒いです。
すすすっ、とベリナの後に隠れるユトラン。
「え?」
とんでもなく悲しくなるバンブ!
「え?」
(なんで!?どうして!?さ、避けられた!?ぼ、僕、なんかした!?)
「ユ、ユートニア!?」
クラス全員の視線が痛いほど突き刺さる!
しかし!気にしてはいられない!
沈黙が約一秒。
バンブにとっては長い一秒である!
最初に口を開いたのは委員長だ。
「あの……はい……バニッシェンさん……先生達は……」
「え?ああ、気にするなとか言っていたけど……」
「あの……ごめんなさい、巻き込んでしまいました……ユートニアさんも……ホントにごめんなさい……」
「……」
沈黙のユトラン。
「……ユートニア?」
バンブに名前を呼ばれて、更に小さくなって隠れるユトラン。
「……うう……さい……」
「どうしたの?ユートニア?」
「ごめん……な……さい……」
「え?」
間に入る雨天。
「バン、ユトちゃんはお前を置いて逃げたことを後悔している」
「!?」
(なんで後悔?僕は自ら進んで留まったんだけど?ユトランや皆が無事に逃げられればそれでいいと思ったんだけど?)
限りなく自己中心的なバンブ。
周りの気配り、配慮、思いやり、説明、皆無である。
思いやりを示しているようで、相手に伝わる、もしくは伝える努力をしない。
場合によってはとんでもなく迷惑な存在なのだ!
バンブの思考は皆が逃げて、ここは納める、それだけだった。
その納め方は先生や襲撃先輩の出方次第。
これを伝えればいいのだが、バンブはしない。
そう、基本バンブは人を信用していないのだ。
「なぁユトちゃん、バンのヤツも無事なんだからいいじゃねぇか?そんなに気にするなよ!」
「……雨天」
「あんだよ?バン?」
「君が気にするなと言うと、なんだか腹立たしい」
「めんどくせぇ男だな!彼女できねぇぞ!」
めんどくさい男なんて、初めて言われたバンブ。
困惑である。
(え?僕って、面倒いの!?)
「だいたいバン、お前が一言、先に行け!とかここは任せろ!とか言ってりゃ、ここまで拗れなかっただろうに!」
「……誰だよ、ずらかるぞ、とか言ったヤツ」
ベリナ、メヘ、委員長、ユトランの視線が雨天に向う。
「……すまん、俺だ」
……おいおい、雨天が悪りぃんじゃねーのか!?……
……やっぱわりぃの、雨天かぁ……
……雨天の言霊は強いからなぁ……
……雨天は自分の一言が強いってこと、自覚しなきゃ……
……なに?雨天くん?止めに入って拗らせたの!?……
ここで小さなお姉さんの声がした。
それはユトランだけに囁きかける小さな声だ。
(失った信用を取り戻すことはできない?冒した罪は償えない?どう思う?)
……わかんない。
(バンくんはそこまで深く考えていないわよ、そんなに気にしなくていいのよ?)
……でも……にげちゃダメだった。ユトランはバンお兄ちゃんの横に立つべきだった。嫌われたかなぁ……しくしく……。
(そうね、ストライプがそう思っているのなら、元の形には戻らないでしょうね)
!
(以前と同じように話しても、蟠りがあるのでしょう?)
……うん……
(嫌っていない、ってバンくん言っても、辛いでしょう?)
……うん……
(ならば、新しい形を作りなさい、ストライプ、あなたには繋がり続けようとする努力しかないわ、どう?)
新しい形?
(そうよ!)
報われるのかな?
(それを求めてはダメ、それを求めると報われないわ)
!
(私達小さな妖精は行程がすきなの、道程が好きなのよねぇ)
結果よりも?
(そう、途中の努力が美味しいの、ふふっ)
今回はここまでじゃ。
次回サブタイトルは未定です。
投稿も未定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。




