第百四六話 教科書に載っている
今晩は。
投稿です。
(え?ユトランが保護したのでは!?)
驚くバンブ。
「あの……竹……バニッシェンさん」
「?」
「……おはようございます」
「あ?ああ、おはよう委員長」
まずは挨拶である。委員長は真面目なのだ。
しかし、どこかズレていないか?
だんだんと心配になるバンブ。
「えっと、今日からよろしく」
「あ……はい、転入されるのですね」
「ああ、ユートニアもだよ」
「……そうですか……」
なぜかバンブ睨む委員長。
その目は少し涙目で、刺すように鋭かった。
「?」
(なんだ委員長?怒っている?)
「あの……私のお尻、触りましたよね?」
「ええええっ!?」
「……あの……ひどいです……私、泣きそうです……後でお話しがあります……」
蹴り飛ばされて倒れている人物を見るバンブ。
両脚が変な方向に曲がっている。
(足、折れてるぞ……え?一撃?後で話がある?どんなお話し!?僕には話す事なんてないよ?)
そもそも触ってなどいない!
抗議しようとすると、背中に冷たい何かが走った!
悪寒?
そして近づく黒い影。
「……バンお兄ちゃん、いつ触ったの?委員長のお尻……なんで、そんなことすの?」
もはや5人組どころではないバンブ。
……いてぇよう……やりやがったなぁ……
……どけ!竹箒!……
……おい、委員長!ヤッてくれたなぁ……
……タダで済むとは思うなよ?我ら相手に……
(我ら?こいつら位持ち?貴族か?いや、今はそれどころじゃ……)
……南の子爵家に刃向かったな……
……足を折るとは……
そこに割り込むユトラン。
もう襲撃者は目に入っていない。
「どいて、うるさい」
……はぁ?お前こそ邪魔だ!……
……どけ!チビメガネ!……
「……今、バンお兄ちゃんと大事なお話ししているの、黙ってくれない?」
周囲に集まってくる学生達。
……おい、またアイツらだぞ……
……赤リボンの委員長、大丈夫か?……
……おい、誰か雨天、呼んでこいっ!……
騒ぎ出す学生達。
そして一歩前に出るユトラン。
……どけ!うるせぇなこのチビ……!?……
ユトランを睨んだ男子生徒が固まる。その目を見て恐怖した!
メガネの向こうに側にあるユトランの目は、針で刺したような黒い点になっていたのだ!
……な、なんだよ!こいつの目!?魔物か!?……
魔物と聞いて、周囲の生徒達がユトランの目を見る!
……!?……
……み、みんなっ!……
……き、緊急回避っ!……
……え?……
……く、訓練じゃないっ!……
……回避っ!……
……避難だっ!……
一斉に飛び去る生徒達!
その動きの速いのなんの!
残ったのは呆然として立ち尽くす4人と、足の折れた襲撃者合計5名、それとバンブとユトランと委員長だ。
「え?なに?」
驚いたのはバンブである。
自然と委員長に目が行く。
「あ……はい……あの、魔法学で習いましたよね?」
「え?」
「……その……暴走型の魔道士は……瞳が収縮して、制御不可能になると」
「え?」
「……あの……試験に必ず出る、ボーナス問題ですが……」
「え?」
「……はい……あの……世界史でも保健体育でも出題される、生き残るための知識の一つですが」
……なんだよ、それ……
……初めて聞いたぞ……
「あ……はい……先輩達は授業サボって知らないのかと……赤点、沢山と聞きましたが……」
先輩と聞いてユトランが5名を睨む。
「あ、そうだ、先輩達が悪いんだ」
……え゛!?……
……は?……
「先輩達が、委員長を襲ったのが原因なんだ……そうよ、みんな悪いのは先輩なんだ……」
「ユ、ユトラン!?」
「バンお兄ちゃんを、悪いことに引き込まないで!」
……何でそうなる!……
(いや、ホントだよ!何でそうなるんだよ!ユトラン!?)
今回はここまでです。
次回サブタイトルは 第百四七話 ボンバー の予定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。
台風接近、怖いです。




