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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第百四三話 登校日     

今晩は。

投稿です。


「ホラーお姉ちゃん!髪、大丈夫?変じゃない?」


 朝からハイテンションのユトラン。

 そこは食堂の隅っこ、厨房に繋がるドアの横。

 およそ豪華な食堂に似合わない簡素なドレッサーが、ぽつんと置いてある。

 ドレッサーを置く場所がないのだ!

 ロボウの私物であろうか、和風の衝立で軽く仕切ってある。

 なぜ食堂にドレッサーが設置してあるかというと、食堂以外は建設中なのだ。

 もう暫くすると気のいい作業員さん達がやって来る。

 簡素ではあるがピカピカに磨き上げられたドレッサー。

 そこに映し出されたユトランとルンルン。


「明日から一人でできるかなぁ?ユトラン心配だよ……」

「三つ編みですか?今日メヘさまとお話しがあります、その時話しておきましょう」

「……」

「どうしたのです?ユトさま?」

「ホラーお姉ちゃん、言葉使いが……服もなんかお洒落!お化粧も!」

「ほほほっ、久々の外出です!これでも私はチキンキャロット家メイド長のホラー・ルンルンですのよ!」


 その様子をチラ見するバンブ。


「……メイド長、後のリボンが縦結びだが、もぐもぐ」


 朝食のオニギリ美味しそうに食べているバンブ。


「ひゃっ!?バン様!そういうことは、こっそりと言ってくれよっ!」


 三つ編みを気にするユトラン。

 鏡とにらめっこである。

 一人で挑戦してみたが、これが中々難しい。何回やってもルンルンの一部修正が入った。


「メヘさんに手伝ってもらうの?メヘさんは同級生だよ?」


 メイド兼同級生、ユトランは距離感が今一つ掴めない。


「ユトさま、同級生に三つ編みですよ、ワクワクしませんか?」

「!?……それって、なかよしってこと?」

「ふふっ」


 ルンルンは軽く笑うだけである。

 そして期待を込めた目でバンブを見る。


「……ルンルン?何その目は?僕には無理だよ!三つ編みなんてできないよ!」

「一度挑戦されます?」


 ドキッ、とするバンブ。


(え?ユトランの髪を編むの!?)


 艶のある柔らかそうな髪。


(え?触っていいの?ダメでしょう?)


 女性の髪。

 女の子の髪。


(髪質違うよね?)


 方やゴワゴワしたバンブの髪。一見、柔らかそうに見えるバンブの髪だが、触ってみると意外と硬いのだ。

 以下、バンブの認識。

 それは、とても女の人が大事にしているパーツであって、気軽に触ってはいけない気がする。


「き、今日は時間がないからそのうち、な」

「お、バン様、逃げましたね」

「戦力的撤退だよ!」

「まぁユトさまの三つ編みよりも、ご自身の寝癖をなおしてください!」

「あ?」


 みよん!と跳ね上がっているバンブの髪。


「めんどい」

「ええっ!?だ、ダメだよ!バンお兄ちゃん!ユトランのお兄ちゃんなんだから身だしなみはちゃんとして!今日は登校初日だよ!」

「え゛?」


 いかにも面倒い、というお顔のバンブ。


「カッコいいお兄ちゃんでいて欲しいっ!」

「でもねユトラン、僕はドライアー無効なんだよ」

「はい?」


 この世界のドライアー、魔力を集め、金属を熱し風の魔法で熱風を送る、という代物である。

 魔法は基本攻撃系が多く、ピンポイントで弱風を送るという技は極めて難しいのだ。

 そこで一端機械を通して熱風を作り出している。

 まぁ電気の変わりが魔力である。

 魔法無効のバンブには熱風が無効なのだ!


(なんでだ!なんでドライアー無効なんだ!誰もこの苦労知らないし、共感もしてくれないっ!)


 今回はここまでです。

次回サブタイトルは未定です。

毎回ご愛読ありがとうございます!

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