第百四十話 問題児の内訳・メヘ編
今晩は。
投稿です。
「メヘイドケインのことは?」
「主を探している、とだけしか聞いていない、変わったゴーレムだな」
「変わった?」
「そうだろう?ゴーレムは制作者に仕える。制作者の命令は絶対だ。どんな命令を受けたのだ?主を探せ?なんだそりゃ?作っておいて主を探せ?酷くないか?順番がおかしくないか?普通、依頼されて作るのがゴーレムだ、電車しかり、グリガンゲナンしかりだ、主がいなかったらどうする?放浪か?ランニングコストはどうする?」
「メヘイドケインの設定を聞きたいか?」
「聞きたくねぇ、これ以上厄介ゴトは増やしたくない。そもそもメヘはホントにあのメヘイドケインか?神話に出てくるあの?実在したのか?自称メヘイドケインは世界中にクサるほどいるぜ?」
「まぁそう言うなよ、ギルマス。古文書も読んでいるんだな?」
「仕事上読んだ、比較的新しい写本だが。だいたい学生達も信じているのか?気のいいメイドゴーレム程度しか認識していないだろう」
「それでいい」
「なら、そうしておく」
「学生はな、だが保護者は知っておいた方がいいだろう」
「何をだよ!」
まさに聞きたくない、というお顔である。
それでも聞いてもらうぞ、というお顔の無頼。
「そう身構えるな、メヘイドケインの設定だ」
「だから聞きたくない」
「メヘがバンブを主人に選んだら困るのだ」
「おい、まさかアイツ本物か!?」
「ああ、正真正銘のメヘイドケインだ」
「ばかなっ!メヘイドケインは伝説の対魔王兵器だぞ!勇者を探し世界中を放浪すると書いてあった!」
「……間違ってないが、少し違う」
「?」
「メヘイドケインが認めた者が勇者に成るのだ」
まったく意味が分からないと言うお顔のデテイ。
そもそも聞きたくない話だから、積極的に理解しようとしていない。
「は?勇者って生まれつき勇者じゃないのかよ?」
「そういう勇者もいるが、この場合は違う。彼女が認めれば、誰でも勇者に成れるのだ……そう、私を認めれば、私は勇者に成ってしまう」
「……俺でもか?」
「そうだ。まぁ認定の設定はかなり高いと思うが」
「迷惑だ!なんでそんなヤツが学生しているんだよ!甚だ迷惑だろ!」
「だよなぁ。それがメヘイドケインも西に主がいる、と東の国の陰陽師に言われて里奈姫と一緒に来たんだ」
「え゛!?おい、その陰陽師確かか!?厄介払いでこっちに送ったんじゃないだろうなぁ」
「だよなぁ、はははっ」
「はははっ、じゃねぇだろ!」
「まさにオリオン・ドリオンの塔は魔物だな、あらゆる所からあらゆる者達を呼び寄せる」
「塔の宿命か?ギルマスは大変なんだぞ!」
「委員長はギルマスの方が詳しいか?」
「……ああ、だが学校での待遇は知らなかった」
「父親がクライマーズ38?」
「ああ、塔で一年前死亡している」
「それがどうしてイジメや決闘に繋がるんだ?親のトラブルで決闘、とだけしか話しが来ていない」
「詳細が聞きたいのか?」
「ああ、バンブの同級生の話しだからな、アイツのことだ、絶対委員長に肩入れする!」
無頼にはもう見えているのだ。
委員長の前に、朱槍を持って立つバンブの姿が!
(ああ、そうだな……そしてその横には、ユトランがいるだろうな)
今回はここまでです。
次回サブタイトルは 第百四一話 問題児の内訳・委員長編+α です。
毎回ご愛読ありがとうございます。




