第百三一話 それぞれの考え
今晩は。
投稿です。
それはレイン自身にも向けられた言葉である。
(欲望か、散々私は他人さまの人生を狂わせ、破滅させてきたからなぁ)
「ユト、落命はクライマーズ198でもありえるか?」
もはや酔いは何処かへ行ってしまったようである。
(さて、なんと答える?クライマーズ198は世界に充分通じる称号だぞ)
「うん、ありえるよ!クライマーズ198なんて名前だけ、油断しても油断しなくても、欲張りはあっさり命を落とすの、ユトラン、そんな人達沢山見てきたもん」
「お金は使い方次第か……ユト、おもしろいな、私も団長として反省するか」
「使い方?足りなくて少ないのは大変だけど、多いと皆で喧嘩するの、多過ぎも問題なの」
「ああ、お前の前のパーティー、クライマーズ48か」
「!……そうよ」
二人の会話を興味深く聞いているバンブ。
(ああ、僕の両親の周りに、こんな人達がいれば結果は変わっていたのかな?ん?でもレイン団長は父のパーティーメンバーだったよな?いや、あの親は聞く耳持たなかっただろうなぁ)
「バンブ」
「なんです?無頼?」
「金を貯めたり使うには、才能がいるってことさ」
「!」
「どんな大金でも自然体で振舞う、できるか?」
「どうだろう、僕はムリだね、そんなのめんどくさい!お金に依存して弱くなりそうだ」
「ハハッ、お前らしい答えだな、ではその面倒な話しに繋がるアイテムについて話すか」
「……ああ、貴重なアイテムの話しだよね」
「え?レインお姉ちゃんはどうするの?ユトラン、お姉ちゃんが心配だよ……」
「おや、嬉しいねユト。あんただけだよ、私の心配してくれる者は……」
ゆっくりとユトランに微笑み、ギロリ、とロックを睨むレイン。
「おいおいレイン団長、レイン団長の今後は、青い飛竜の鱗の後がいいと思ったんだが?」
「ふっ、どうでもいい、私から言おうか?」
「ああ、本人からが一番良いだろう」
無頼が促すと、レイン団長が今後を話し始めた。
「まずはチキンキャロット家当主殿に感謝だ」
「え?」
「偶然とは言え、私はクライマーズ70からクライマーズ198、ドリオンの塔制覇者に名を連ねることになった、名誉なことだ何度でも感謝したい」
「いや、僕達も感謝だよ、あの時レイン団長がいなかったら……」
だがレインは確信していた。
私はあの場所に必ず導かれていた、と。
(あれは仕組まれたことだ、バンブも無頼も気づいていない……だよな?小さなおじさん達!)
……むっほ?……
……さ、さて何のことかな……
一瞬、駆け抜ける小さなおじさん達!
その姿に気がついたのはレインだけだ。
(いったい、あの精霊達は私に何をさせようというのだ?まぁ私は私の道を進むだけだが)
……むっほ……
……どこに道がある?……
(前に進むだけだ、お前達は何者だ?)
……ほほっ、では聞こう……
……お前は何者だ?レインよ……
「!」
……人族か?それにどんな意味がある?……
……むっほむほ、こころ赴くまま進むがよい……
「どうしたレイン団長?」
無頼が心配そうに尋ねる。
「ん?ああ、すまん、精霊の囁き声が聞こえたのでね」
「……ほんとか?お前に囁き?」
「なんだロック?私が囁かれたらいけないのか?」
「耳鳴りじゃねぇのか?ははっ!」
なぜかお互い歯車が上手くかみ合わない。
二人とも苛立ちが隠せなくなってきていた。
体は重ねたが、思いはズレていく。
共感ができないのだ。
今回はここまでです。
次回サブタイトルは未定です。
投稿も未定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。




