第百二七話 宣言
今晩は。
投稿です。
「当時のゼンリンの意図は外れたということだ、まぁ相手の姫さまも政略結婚に向いていなかったってことかな?」
無頼が当時を評価する。
周りが焦りすぎたのだ。
今回も同じような気がするが、はたして?
無頼は失敗する、と見ている。
「また婚約をぶり返すってことは、今度はみんな分かっていてのリベンジか?ギョクギョク……おい、レイン、俺はやっぱ赤より白がいい」
「はぁ?白?ワインは赤だろ?」
酔っぱらい二人が絡み合う。
「しかし自分から婚約破棄しておいて復縁?ありえんだろう?王女としてのプライドはどうした?」
レインは女王の行動が気に入らない。
ゼンリンからの命令だろうが、それでいいのか?
「今度は僕が断るよ、いや断るというか知らない話しだしね、ゼンリンが進めるなら無視はできないが抗議する。本家はどう思っているの?」
「お前の意思を尊重する、しかし、抗議くらいでは、収らんぞ。もうあの時のような小さな子供ではないだろう?」
「まだ僕は子供の年齢のような気がするけど?」
「気がするだけだろう?」
本家はもう大人扱いである。
「そう……なら、僕には……オリオン・ドリオンの塔攻略後、告白したい女性がいる」
「!!!!!!!!!!!!!」×人数。
「その女性以外と付き合うつもりはない」
言い切るバンブ。
「ゼンリンにこのことを告げる、これは譲らない。王都には行かない」
「……バン様……カッケーよ!」
震えながら言葉を漏らすルンルン。
目頭を押さえるロボウ。
「なんと……誠実なお言葉……ロボウは嬉しいですぞ……」
「お、おいバンブ、ヘタしたらその女、命を狙われるぞ!」
デテイは女性の心配をする。
ギルマスは皆を心配する存在なのだ。
そこは本家に少し似ている。
そう、皆のお世話係兼相談指導役。
そして悪いことをしたらちゃんと怒る両親みたいな存在。
まぁなかなか難しいのだが。
そしてこのギルマスデテイ、人がいい。
「ああ、だから名前は言わない、そして全力で守る」
そのバンブの宣言が気に入らないロック。
耳が痛いのだろう。
「おいおい、塔の攻略後?めんどくせぇ、いつになるんだ?ドリオンの塔は確かに一日で攻略したが、オリオンの塔は321階だぞ?さっさと一発や……」
ドケシッ!
レイン団長に蹴られるロック。
「うごっ!?」
「お前はそんなんだからダメなんだよぉ!」
「ロックさん……そんなに待たせるつもりはないよ」
ここで椅子の倒れる音が食堂に響き渡る!
ドターン!
そしてゴロゴロと転げるユトラン。
お顔は真っ赤で、眼が漫画のようにグルグル回っている!
ビックリして立ち上がり、そのまま後にひっくり返ったのだ!
そして、うわごとのように口走る。
「ここここここっこくはくぅ!?」
ユトラン、注目の的である。
バンブは立ち上がり、優しくユトランの頭を撫でている。
転がったとき、ぶつけたのだ。
……大丈夫ユトラン?痛い?ぶつけた?……
……だ、大丈夫……ほら、ユトラン、白魔道士だし、ヒーラーだし……
……白魔道士でも痛いのは痛いだろう?……
なでなで。
(なんて分かりやすいんだ、告白したい女?こいつじゃねぇか!)
その言葉をゴックンと飲込むレインとロック。
(俺達、邪魔じゃね?)
こう思うのは今日、何回目だ?とか思っているギルマス・デテイ。
(あ、あ、あれぇ?塔の攻略後は、ユ、ユトランが告白するんじゃなかったっかな?)
バンブの告白宣言に思考混線するユトラン。
そしてこちらは冷静な無頼。
(その女性以外と付き合うつもりはない?それでいいのかバンブ?まぁ確かにお前に複数の女性と付き合うのは無理だろう、しかし生物的にはどうだ?お前は優良物件だ、沢山の遺伝子を世の中のために残した方がいいのではないか?)
本家は本家で思うところがあるようだ。
しかしバンブ達は知らない。
第七王女ツグミが王都から直接ブンドルの街に乗り込んでくることを。
まぁこれはもう少し先のお話ですが。
今回はここまでです。
次回サブタイトルは 第百二八話 近状 の予定です。
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