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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第百二四話 屋敷にて     

今晩は。

投稿です。


 新築半ばのチキンキャロット家には錚々(そうそう)たるメンバーが揃っていた。

 チキンキャロット家当主、クライマーズ198のバンブ・チキンキャロット、白魔道士ユトラン・ニャンコ、ブンドル騎士団騎士団団長ナルオーエル・レイン、ゴーレムマスターのエフェクト・ロック、ギルド・クラギのマスターデテイ、人造獣人ホラー・ルンルン、東国忍び、路傍一心。

 そしてファルコンキャロット家当主ファントム・ザ・無頼。


「バンお兄ちゃん、新しいお家だね」

「ああ、まだ食堂しかできてないけど」

「屋根があるだけもいいと思いますよ」


 そう言って、ロボウがオニギリを配る。

 その様子を見て、何度も驚くバンブ。


「ロボウ、40歳くらい?」

「あひゃひゃひゃ、そう見えますかな?実は握力も戻りましてなぁ」


 とんでもなく嬉しそうなロボウ。


「頂き物のカボチャの種、大事に育てておりますぞ」

「収穫が楽しみだね」

「はい、バンブ坊ちゃん……いえ、バンブ様」


 大地の大精霊よりの贈り物、一粒とて無駄にできない。

 ロボウとルンルンは尊敬と畏怖、愛情、感謝を込めてカボチャを育てている。


「おい、バンブ」

「何です?本家さま」

「無頼でいい、各国から貢ぎ物が止まらん、もう本家の倉庫にも入らんぞ」

「え?なんです?それ?」

「お祝いの品だ、全部王都からきた検察員が調べているから怪しい物はない、ないが如何せん、数が多すぎる!」

「そんなにきているんですか!?」

「世界中からきているぞ!借金の肩代わり申請も数え切れん、中には姫を送ってきた国もあったぞ」

「えええええ!?」


 驚き固まるバンブ。

 そして、暗く輝き始めるユトランの眼。

 姫と聞いて、呆気にとられるルンルン。

 ワインを傾ける手が思わず止まってしまう。


「姫?女の子!?生もの送ってきたのですか?どうします?バン様?」

「どうするも、どうしたらいいの?送り返せないよね?」


 そう言って無頼に視線が向くバンブ。

 横で呟くユトラン。


「……なんで送り返せないの?」


(バンお兄ちゃん、その女の子に興味あるの?)


 答えたのはロックだ。


「ユトちゃん、もぐもぐ、その姫は生贄だ」

「!」

「送り返されても姫の行き場はない」

「そ、そんなぁ……酷い……」

「……よくあることだ、グビグビ」


 レインは高級そうなワインを、浴びるように呑んでいる。


「これも呑んでいいか?西の国のワインのようだが?」


 お酒好きのレイン。


(ここは天国かっ!?)


「好きなだけ呑んでください、いいよな?ロボウ?」

「はいどうぞ、ルンルンは呑まないのですか?」

「私は呑みだしたら止まらないからなぁ、やめておきます」


 さて困ったバンブ。

 塔の攻略に集中したいのだが、周りがさせてくれない。

 バトルにおいては鋭いセンスとその技量で相手を翻弄するが、政治的な駆け引きは苦手である。


「姫はゼンリンは引受けた、政治的なことはゼンリンに任せろ」

「……無頼、あそこは結構危ないところと聞いているんだけど」

「ああ、お前の価値がさらに爆上がりしたからな、予防線を張りまくるらしいぞ」

「……どんな?」

「話していいか?」

「いいよ、ここにいるメンバーは情報を共有しないとまずい」

「お前の嫁候補、婚約者が決ったぞ」


 ……!!!!!!!!!……


 無頼以外の人物が、全て固まる!

 それはまるで石化の呪文のようだ。

 もしかしたら、一部の読者も固まっているかもしれない。

 作者もお話し作っていて、ビックリした。


「お、お、おい無頼、初耳だ!?なんでここで話すんだ?」

「ごら、バンブ、今なんっつった?情報の共有はどうした?」


 ……そして静かに流れ出す歌声。


「え?ユトラン!?」

「……他の人に渡すくらいなら……ここで終らせるね」

「ちょっと待ってぇええ!?」


 金色の眼のユトラン!?


「みんな道連れよ、これで綺麗にお別れ、うふふっ」


 思い詰めた表情で本格高速詠唱を唱え始める!


「バ、バ、バンブ!やめさせろっ!詠唱中止っ!」


 誰かが叫んだ!


 今回はここまでです。

次回サブタイトルは 第百二五話 週刊王都芸能 の予定です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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