↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

123/161

第百二二話 撤収     

今晩は。

投稿です。


 門の中央に立ち、通せんぼをする雨天。

 一階から4階、各教室からは熱い視線が降り注ぐ。

 ユトランは手を放さない。


「どうだろ?帰ってからじっくり考えるよ」

「ユトは来るよな?」


 ベリナの力強い言葉に、押され気味のユトラン。


「え?その……あの……」


 返事は戸惑っているが、その顔は紅葉し始める。

 バンブは心配だが、ベリナのお誘いは素直に嬉しい。

 その様子を見るバンブ。


(渡辺さんの一言でユトランは笑顔になった……)


 バンブ、反省。


(……笑顔はいいな、ああ笑顔がいい……)


 バンブはユトランの笑顔に救われる。

 気持ちが切り替わったのだ!


「なんだよ?ユート、おま委員長の口マネか?ははっ!」

「来ないなら、こっちから行くでぇす!」


 デテイをチラ見するユトラン。


「なんだ?」

「ギルド会館に近々来るそうです」

「おいおい、ギルドにか!?」


 そそそっ、と委員長が進み出る。


「はい……あの……その……皆さん、掃除して下さい……!?」


(ユトラン)

(なに?バンお兄ちゃん?)

(少し運動してくる)

(え?)

(ユトランの手のお陰で元気になったよ、ありがとう)

(!?)


 すっ、とユトランの手を解くバンブ。

 そして委員長に手を差し伸べた。

 驚き躊躇う委員長!


「え?はい?……あの?……え?」


 反射的に手を伸ばし、バンブと握手する委員長。

 お顔が真紅である。


「箒(ほうき)、いいかな?」

「あのあのあのあそのそのそのほうきですかぁ!?」


 もはや言葉が文字の羅列になる委員長。

 その目はトロンと蕩(とろ)け、潤い満たされ熱を帯びている。

 明らかにその姿は、バンブに想うところがある!

 赤い唇は少し開き、白い小さな歯が見える。

 髪に手を当て寝癖をなおすように何度も動かしている。


 そして斜め後ろのユトランの眼は、殺気を通り越し、もはや金色である!


(ナニを握っているの?そのバンお兄ちゃんの手は私の手よ?放しなさい、委員長(ふとどきもの)……バンお兄ちゃん?私の手の方が小さくて可愛いでしょう?柔らかいでしょう?……今まで握っていたのにぃ……死なないでねバンお兄ちゃん……)


 いま、まさに本格高速詠唱が始まろうとした瞬間!


 ブンッ!


 竹箒が唸った!


「おわっ!?」


 ギリギリで回避し、手箒を構える雨天!

 そこにバンブの連撃が襲いかかる!


 ヒュン!

 カンッ!


 上手く手箒で流す雨天!


「おい!?」


 ヒュン!


「こら」


 ヒュンヒュンッ!

 カンッ!コンッ!


「まて」


 何かが吹っ切れたのか、動きがキレキレのバンブ!


 ブンッ!


「バン!今のは危なかったぞ!?」


 ブンブンッ!


「学校の」


 ヒュン!

 カンッ!


「備品」


 ヒュッン!


「だぞ!」


 ブンブンッ!


「ああああっ!うぜぇ!」


 ヒュン!


「オリャアアアアッ!」


 手箒が砕け散る!


 ズンッ!


 大地が軽く揺れた!

 衝撃波だ!


「手箒で衝撃波!?雨天君、やっぱ凄いね!」


 その衝撃波を竹箒で無効化するバンブ!


 ドオオオオオオオッ!


「だろだろ……じゃなくて何だよ!突然よ!」

「僕の得物は槍だよ、じゃね、後片付けよろしく」

「はぁ?」

「ほら今のところ、僕達ゲストだから、じゃデテイおじさん、先に帰るね!はい、委員長!」


 竹箒を手渡すバンブ。


「あ……はい……あの、凄いですね……竹箒で……」


(バンお兄ちゃんが凄い?当たり前よ!ユトランとバンお兄ちゃんはクライマーズ198なんだからっ!)


 雨天は周囲を見回す。

 掃除どころか地形が一部変わっている!


「ユートニア!撤収!」

「は、はいっ!」


(いつものバンお兄ちゃんに戻った!?)


 二人は手を繋ぎ、一瞬にして門を飛び出し走り去る!


 今回はここまでです。

次回サブタイトルは 第百二三話 うがい手洗い、基本です の予定です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

次回もお楽しみに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。