第百十四話 精霊の加護
今晩は。
投稿です。
ここでメヘが折れた木剣を拾い、委員長に渡す。
「ここが不思議でぇす!まるで吸い込まれるように、折れた木剣がバンくん手に握られるのでぇす!メヘは床に当たった反動みたいに見えたのですが?」
「そうか?あたいはそのまま折れた木剣をキャッチしたように見えたぜ?」
「え?あ……はい……あの……私は、声を聞きました」
「「声?」でぇすの?」
「あ、はい……むっほ、とか、むむっ?バンくぅんは特殊な加護持ちでは?偶然にしてはできすぎです……」
……なんだよそれ?……
……精霊の応援か?……
……偶然を装い、助けるってヤツ?……
……え?転校生って精霊の加護持ち!?……
(皆の前で、バラすなよ!委員長!まぁいいけどさ。しかしこの委員長、小さなおじさん達の声を聞いたんだ)
一方こちらはユトラン。
(な、な、な、なんで小さなおじさん達の声が聞こえたの!?ユトラン聞こえなかったのにぃ!)
何かが、メラメラと燃え始める!
バンブは右を見る。
雨天と眼が合う。
「あんだよ?」
左を見る。
超不機嫌なユトランがいる。
すすっと左に寄り、ユトランの手を軽く握る。
(え!?……バンお兄ちゃん!?)
(なんだろう?ユトラン不機嫌?不安なのかな?まぁ知らない人ばかりだし、授業なんて初めてだし)
それはバンブも同じであるが、手を握れば少しは安心するかな?とか想い行動するバンブ。
ぎゅっ←優しいバンお兄ちゃんの手。
じゅっ←消火される何か。
メラメラと燃える何かは瞬時に消火された。
その代わりに今度は、ポッ、とユトランの胸に灯火が宿る。
バンブの手を通し、安全安心安定が伝わってくる。
ニッコニコになるユトラン。
(あ、大丈夫みたい)
安心するバンブ。
その様子をチラ見しているクラスの全員+先生+デテイ。
授業は一時中断である!
デテイは思った。
(俺、邪魔じゃね?)
クラスの皆は思った。
(え?仲いいなぁ)
(え?私もあんな兄貴が欲しい)
(え?うざくね?)
(え?近所のチビちゃんみたい!かわいいっ!)
(え?妹かぁ、俺、末っ子だったし、ちょっと羨ましいかな)
(え?過保護過ぎない?毒兄か?)
(え?ひ、ひ、人前で男女が睦み合う!?ふ、不潔ですっ!)
(え?俺の妹、凶暴なんだが)
(え?妹ちゃん、かわいいなぁ、俺一人っ子だし)
それぞれの思いが飛び交う。
しかしここで委員長の一声に、皆が現実に引き戻される!
「あ……その……皆さん、授業中です」
……!……
そう、委員長は俯瞰の勉強を今しているのだ。
委員長の言葉に反応するベリナ。
なぜか顔が赤い。
「あ、そうだったな、わりぃわりぃ!」
「はいでぇすう!えっと続きは……」
ここで先生が一言、皆に分かるように声をかける。
「キャッチした木剣だ。これが真剣でいう、刃の部分だったんだ。もちろん木剣だから握れたのだ、雨天が抗議したのはここだ」
「そう、それでぇす!さすが先生!」
ふふん、とかカッコつけている先生。
だがこの先生、(え?妹かぁ、俺、末っ子だったし、ちょっと羨ましいかな)
とか考えていたのだが、それはナイショである。
今回はここまでです。
次回サブタイトルは 第百十六話 雨天の一言 です。
毎回ご愛読ありがとうございます。




