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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第百十四話 精霊の加護     

今晩は。

投稿です。


 ここでメヘが折れた木剣を拾い、委員長に渡す。


「ここが不思議でぇす!まるで吸い込まれるように、折れた木剣がバンくん手に握られるのでぇす!メヘは床に当たった反動みたいに見えたのですが?」

「そうか?あたいはそのまま折れた木剣をキャッチしたように見えたぜ?」

「え?あ……はい……あの……私は、声を聞きました」

「「声?」でぇすの?」

「あ、はい……むっほ、とか、むむっ?バンくぅんは特殊な加護持ちでは?偶然にしてはできすぎです……」


 ……なんだよそれ?……

 ……精霊の応援か?……

 ……偶然を装い、助けるってヤツ?……

 ……え?転校生って精霊の加護持ち!?……


(皆の前で、バラすなよ!委員長!まぁいいけどさ。しかしこの委員長、小さなおじさん達の声を聞いたんだ)


 一方こちらはユトラン。


(な、な、な、なんで小さなおじさん達の声が聞こえたの!?ユトラン聞こえなかったのにぃ!)


 何かが、メラメラと燃え始める!

 バンブは右を見る。

 雨天と眼が合う。


「あんだよ?」


 左を見る。

 超不機嫌なユトランがいる。

 すすっと左に寄り、ユトランの手を軽く握る。


(え!?……バンお兄ちゃん!?)

(なんだろう?ユトラン不機嫌?不安なのかな?まぁ知らない人ばかりだし、授業なんて初めてだし)

それはバンブも同じであるが、手を握れば少しは安心するかな?とか想い行動するバンブ。


 ぎゅっ←優しいバンお兄ちゃんの手。

 じゅっ←消火される何か。


 メラメラと燃える何かは瞬時に消火された。

 その代わりに今度は、ポッ、とユトランの胸に灯火(ともしび)が宿(やど)る。

 バンブの手を通し、安全安心安定が伝わってくる。

 ニッコニコになるユトラン。


(あ、大丈夫みたい)


 安心するバンブ。

 その様子をチラ見しているクラスの全員+先生+デテイ。

 授業は一時中断である!

 デテイは思った。


(俺、邪魔じゃね?)


 クラスの皆は思った。


(え?仲いいなぁ)

(え?私もあんな兄貴が欲しい)

(え?うざくね?)

(え?近所のチビちゃんみたい!かわいいっ!)

(え?妹かぁ、俺、末っ子だったし、ちょっと羨ましいかな)

(え?過保護過ぎない?毒兄か?)

(え?ひ、ひ、人前で男女が睦み合う!?ふ、不潔ですっ!)

(え?俺の妹、凶暴なんだが)

(え?妹ちゃん、かわいいなぁ、俺一人っ子だし)


 それぞれの思いが飛び交う。

 しかしここで委員長の一声に、皆が現実に引き戻される!


「あ……その……皆さん、授業中です」


 ……!……


 そう、委員長は俯瞰(ふかん)の勉強を今しているのだ。

 委員長の言葉に反応するベリナ。

 なぜか顔が赤い。


「あ、そうだったな、わりぃわりぃ!」

「はいでぇすう!えっと続きは……」


 ここで先生が一言、皆に分かるように声をかける。


「キャッチした木剣だ。これが真剣でいう、刃の部分だったんだ。もちろん木剣だから握れたのだ、雨天が抗議したのはここだ」

「そう、それでぇす!さすが先生!」


 ふふん、とかカッコつけている先生。

 だがこの先生、(え?妹かぁ、俺、末っ子だったし、ちょっと羨ましいかな)

 とか考えていたのだが、それはナイショである。

 

 今回はここまでです。


次回サブタイトルは 第百十六話 雨天の一言 です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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