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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第百八話 出会い     

今晩は。

投稿です。


 ヒュン!


 2m程の大きな弓を静かに操るベルナ。

 その目は真剣そのもので、先程の人物とは到底思えない。


「ベリナってお姫様だったんですか!?」

「はい、ですがここでは市井の生徒ですよ、はははっ!」

「……ではメヘさんは?」


 バンブが鋭く聞く。


「彼女は渡辺さんの剣であり盾です」

(ああ、お付きのガーディアン・ゴーレムってところか?あの二人周囲の生徒達は知っているのだろうか?)

「周りの生徒達は知っているのか?怪我とかしたらマズいだろ?国際問題にならんか?」


 ギルマスのデテイが質問する。


「知っていますよ、他にも色々な地位ある者達がいます。ですがここでは皆、学生、我が校の生徒です、近くで見学しますか?」

「え?いいんですか?」


 キラキラ眼のユトラン。

 が、近づくにつれて段々と喋らなくなり、足取りが重くなる。

 さっ、と人数を読み取るバンブ。

 32名。


(ゴーレムのメヘさんはかなり強いだろう、動きが滑らかな渡辺さんも強者だ。おそらく実戦経験をかなり積んでいる)



 そしてもう一人、剣を振るっている人物が眼に留まる。


(荒々しいなぁ、塔に登っているなこの学生さん。20階前後?パーティーメンバー次第ではまだ上に行きそうだ)


 あとは眼に留まらなかった。


(スカウトするならこの3人だな)


 しかし、バンブの直感はこの3人、200階を軽く越せると伝えてきた。


(不思議な3名だなぁ)


 バンブにとって塔の攻略と借金返済が全てだ。

 学校の授業風景でも、見る視点が明らかに異なる。


(でも渡辺さんは異国のお姫様で獣人族だ、塔には登れない。お付きのメヘさんもお姫様のガードなら無理だ。なぜ無理なんだろう?ルンルンは人工的に品種改良された獣人族だ……それでも登りたくないと否定している。とにかくイヤなんだ、としか言わないし)


 エルフの伝承には遙か昔、妖精族もオリオン・ドリオンの塔に登っていた、と伝わっている。

 北の洞窟では、塔を囲む妖精族や人族の壁画が見つかっている。

 その北の洞窟で見つかった石版にも確かに登っていたと、彫り込んである。

 ただこれらのことは学術的に否定されている。

 壁画は囲んでいるだけ、石版は偽造品であろうと。

 エルフの伝承も口伝なので、途中変わったのだろうと。

 なぜなら、妖精族は登れないから、だ、そうだ。


(あの剣士、周りに合わせている?でも先生は気がついているようだけど。凄いなぁ、パーティーメンバー次第ではオリオン塔、かなり登れるのでは?)


「!」


 剣士と眼が合った。


(こっちが見ているように、向こうも見ている、ということか?ああ、僕が思っている以上に強い剣士かも知れない、話しをしてみたい!)


 バンブの後から、弓を引くベリナを見ているユトラン。

 その手は軽くバンブの袖を握っている。


(ユトラン、大丈夫、怖くないよ)

(し、視線が……なんか怖い……)


 そう、その場の学生さん、みんなチラ見しているのだ。

 まぁこれは仕方ない。

 みんな興味津々なのだ!


 ……誰?どこの人?……

 ……おい、三大ギルドのギルマスだぞ……

 ……悪徳ギルドは消えて、今は二つだ……

 ……え?メガネっ娘?……

 ……兄妹かしら……

 ……ほら、朝礼の……

 ……おーい、お前ら授業に集中しろ!怪我するぞ!……

 ……ムリでぇーす!……


 今回はここまでです!


次回サブタイトルは未定です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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