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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第百七話 学校の     

今晩は。

投稿です。


「今日はよろしくお願いします」

「お待ちしておりました、デテイさん」


 初老の紳士、バンブはそう評した。

 眉毛も髪も真っ白で、深い皺の刻まれた男性。

 小柄で歩く姿は綺麗だ。


(弓が得意かな?)


 ユトランも同じくこの先生、弓が得意では?と感じていた。

 どうやらこの初老の先生が本日の担当のようだ。

 校長室など一通りの挨拶を終え、バンブ達は各教室をまわり始める。

 周りながらの学校説明が続く。


「二系統の学びの場があります」

「?」

「一つは年齢による教室です、赤が一年生、青が二年生、緑が三年生です、飛び級も可能ですよ」


 一年生は14~16歳、二年生は15~17歳、三年生は16歳~18歳で構成されているそうだ。

 もう一つの系統は、リボンやタイが白の生徒達で学力によるクラスである。

 こちらは年齢はバラバラ、それこそ小さな子供からご老人まで、学びたいモノを勉強するクラスである。内容は高等魔法構築学から読み書き、幅広く学べる。


「かなりオープンな学校なんですね」


 バンブが撒き餌を開始する。


「はい、気に入られましたか?」


 ちらっ、とユトランを見るバンブ。

 ユトランは頬を高揚させ、食い入るように歴史の授業を聞いている。


(歴史、好きなのかな?)


「気に入ったようです」

「そうですか? 3ヶ月と聞きましたが、お望みのクラスはありましたかな?」

「そうですね、赤の一年生のクラスでしょうか」

「ああ、先程のメヘさんですね、ユーモアを解し行動もユニークです。彼女がゴーレムとはとても思えません」

「そうですね」

「何か質問でも?」

「いや、思っていた学校と違うというか……王都に準ずる厳しい学校かと」

「昔は派閥があり、殺伐としていましたがこの学校は変わりました」

「派閥?今はないのですか?」

「まったく無くなったわけではありませんが、この学校は良い学びの場所、と自負しております」


 何があったか喋らない初老の先生。


(昔と違うと?なにがあったんだろう?ちょっと調べてみるかな、気になってしょうがない!)


 興味を抱き始めるバンブ。

 学校はバンブにとってもユトランにとっても未知の場所で、それは塔の上階探査に似た感情を起させた。

 ここはなんだ?どんな所だ?ベリナやメヘは何であんなに楽しそうに見えるんだ?


「あの、あの」

「はい、なんでしょう?ユートニアさん?」

「この学校の良いところと、悪いところを教えて下さい」


 驚いたのはバンブ。


(ユトラン!?良いところは分かるがユトラン?悪いところも!?)


「それは……」

「それは?」

「ご自身でお確かめ下さい」

「!」

「まぁ月謝が高いところですかな、はははっ!」


 朗らかに笑う老紳士。

 ここでひねくれ者のバンブ、早速イジイジ発動である。


(まぁお金持ちの貴族にとっては、たいした金額ではないだろうなぁ、しかし没落貴族の僕にとっては大金なんだよなぁ……今回は全額王都から出るけどさ)


 それもバンブがドリオンの塔を制覇したから出るのだ。

 飛行ゴーレムや青い飛竜の鱗、その価値は計り知れない。

 そう、ドリオンの塔制覇者の噂は世界に広がりつつある、制覇者達は神話級の英雄なのだ!

 それから図書室、魔法実験室、食堂を見て回り、最後に実働館に到着する。

 そこは広いスタジアムみたいな場所だ。


「ここは実際に魔法や武器を使い、検証、訓練する場所です」

「……ほえぇ……」


 高い天井を見て驚くユトラン。

 開閉式の天井は魔力と磁力で浮いている。


 タンッ!


 乾いた音が響いてくる。

 広い実働館のすみっこで、数十人の生徒達が弓や剣の稽古をしていた。


「あの弓は……ユト……ユートの知らない弓だ!」


 目がキラキラと光り出すユトラン!


「ユト、あれは和弓だよ」


 バンブの眼も光り出す!


(弓使い、それも和弓使いがいる?)


 バンブは和弓の恐ろしさを知っている。

 傭兵にいたのだ、和弓使いが。

 巨大な弓から放たれる矢、その矢は変化自在に揺らめき動き、生き物のように襲ってくるのだ!

 敵にしたくないな、治癒魔法無効のバンブは心底思ったモノだ。


「え?なにそれ?わきゅう?」

「おや、和弓に興味がおありですかな、あれは東国の姫、渡辺さんが持ち込んだ弓です」


「「「え゛!?」」」


 綺麗にハモるバンブ、ユトラン、デテイ!

 綺麗な姿勢で弓を引いているのは、正にその人、渡辺里奈!ベリナである!


 今回はここまでです。

次回サブタイトルは未定です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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