第百六話 学校は
今晩は。
投稿です。
「デテイおじさんを通して、お話ししたんだ」
用意していたセリフを喋るバンブ。
「お、さすがはギルドマスター!あ、こっちだぜ!職員室!歩きながら話そう?えっと……ばにっすえん?バンでいいか?」
「ふふ、いいよ」
「じゃ、あたいはベリナでいいぜ」
じっ、とベリナを見ているユトラン。
(悪い人ではなさそうだけど、バンお兄ちゃんとの距離が近い……)
チリチリと、嫉妬の炎が燃え上がり始める。
その視線に気づき、ユトランに近寄り鼻を鳴らすベリナ。
……ふんふんふん?……
「え?」
「なぁユート、匂い消し使っているのか?」
「え?」
「バンもだけどさぁ、なんか同族の匂いがするんだ。メスの獣人族の友達とかいるのか?」
「!」
(ルンルンのことだ!)
げしっ!
「っいて!」
「ベリナさん!失礼ですぇっ!」
「蹴るなよ!メヘ!あたいじゃなかったら、骨折してるぞ!」
「女の子の匂いとか、お客様の匂いとか嗅いだり評価してはいけませんでぇす!それにその言葉使い!敬語を使って下さいっ!」
驚いたのはバンブだ。
(え?この子、ゴーレム!?)
「君は?ゴーレム!?」
制服らしきモノも着用しているが、どうみてもチェック模様のメイド衣装である。
(コスプレか?)
この異世界、コスプレあり、です。
メイドさんの他、聖女コスプレ、勇者コスプレ、賢者、魔法使い、ゴーレム、魔王、魔将軍、色々とあります。
見分け方は場所が非戦闘区域、装飾品が華美で実用、戦闘向きではなく、優雅に魅せる者、明らかにプレイしている者、コスプレです。
「はい、ゴーレムです、コスプレではありませんでぇす、ふふっ」
(どういうことだ?このゴーレムの動き!滑らかな発音!こんなゴーレムが存在しているのか!?)
「この学校の?生徒?まさか!え!?この学校の誰かが作ったの!?」
ゴーレムに意識を奪われるバンブ。
「ふふっ、私はここの生徒でぇす。この学校でより人族を理解するように勉強している機体でぇす。こちらへどうぞ、デテイさま、バニッシュンさまとユートニアさまも!あっ!申し遅れました!私、メヘイドケイン・愛染改と言いまっす、メヘとお呼び下さい、以後お見知りおきを!」
(ベリナ!お客様の案内は立派でぇす!だけど、今日日直でしょう?)
(あ、そうだった!わりぃ、あとお願いするぜ!)
「ユート、あたい、悪気はなかったんだ!気を悪くしたらゴメンよ!今日日直なんだ!またあとでな!」
軽く手を振り、走り去るベリナ。
思わず手を振り返すユトラン+笑顔。
「バンお兄ちゃん、またあとって、どういうことかな?」
「さぁ?」
「あ、ベリナの言うこと、気にしないで下さぁい、勢いとその場の反射で喋っていますから。あここで靴を脱ぐでぇっす!」
「?」
「ここからは学校、校舎内でぇす、内と外の境界でぇす!」
「境界?」
結界でもあるのかしら?とか思うユトラン。
「呪術?」
「はい、ここから先は学びの場所、土足厳禁でぇす!この学校の決まりでぇす!」
「へぇ、変わっているね、初めて聞いたよ」
靴からスリッパに履き替えるバンブ達。
もちろん、スリッパを用意したのはメヘである。
「学校は学びの場所、算学や語学ばかりではありませんでっす!」
「え?」
「学友と遊びまくり、生物活力を高める場所でもありまっす」
(生物活力?古文書にあったような?どこかで見た気がするけど、ここは貴族の専用というか王都の特色が強い学校だったはず、方針が変わったのかな?)
「ここ、南区で貴族の住宅区だよね?」
「はいでぇす、なにか?」
「方針が変わったの?思っていたのと違う。王都の階級制度が反映しているって聞いたけど」
「それは……あ、ここが職員室でぇす!」
(((職員室はいいから!『それは』の続きはよ!)))
今回はここまでです。
次回サブタイトル 第百七話 学校の の予定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。
連休はバイトが忙しく、投稿が止まるかも知れません。




