第百五話 学校で
今晩は。
投稿です。
門で待っていたのはギルドマスターのデテイだ。
「よう、バンブ来たな」
「今日はよろしくお願いします」
「します」
「ああ、じゃ打ち合わせ通り始めるか……」
ギルマスがバンブとユトランを見つめる。
「「なんです?デテイさん?」」
「二人とも、めかしこんでるな?なかなかお似合いだぞ」
「ええええっ!?」
なんか嬉しいユトラン。
あ、僕って貴族だったんだ、とか思い出すバンブ。
「がははは!さぁ出発だ!」
「バ、バンお兄ちゃん、き、緊張するね」
三つ編みに眼鏡、キャスケットを深くかぶりいつもと違うユトラン。
服装もちょっとお洒落である。
どうやらご機嫌なのは、このお洒落も関係しているみたいだ。
「ああ」
「……バンお兄ちゃん……なんか平気そう」
バンブも眼鏡を鼻に乗せ、服装はユトランと同系色だ。
コーディネートはルンルンである。
「そうでもないよ、初めての場所だし」
そう言って横のユトランをチラ見する。
目の前に迫るユトランの横顔。
(……かわいい……なぁ……)
「ん?なんか言った?バンお兄ちゃん?」
「い、いや……その、似合ってるね」
「!……あ、あはは……そ、そう?」
「……しかしバンブ、俺の親戚でいいのか?」
(なんか俺、邪魔じゃね?)
ギルドマスターデテイと3人で、南区の貴族ブンドル全学校の門をくぐるバンブ達。
「いえ、こちらこそ名前を使わせてもらって」
「それは気にするな、俺もパーティーメンバーの一人だろ?198じゃねぇけど」
「はは、そうなりますかね?」
……あ、あの人知っている!……
……クライマーズ49のギルドマスター!……
……最高クラスのギルマス……
……え?お子さんかしら……
……ほら、朝礼でお話しがあった……
……ああ、見学!……
……え?転校生?……
学生達の視線が3人に集まり始める。
(なんか注目されてるね)
(ああ、ちょっと恥ずかしいや)
(だね……ん?)
「バンお兄ちゃん、みんな同じ服着ている」
「ああ、そうだね制服さ」
それはチェックのブレザーである。
「あ、リボンとタイの色が違う!」
間違い探しのゲームで、違いを見つけたように喜ぶユトラン。
(ここまではいいかな?なんか笑っているし、イヤそうではない?)
説明したのはデテイだ。
「ああ確か赤と緑と青だったかな、今は多分赤が1年生で2年青だったか?」
「学年で色が違うのですね」
「ああ、さて職員室は……」
遠目に見ていた学生が一人、近づいてきた。
赤いリボンを胸に飾り、髪の長い女の子だ。
耳やスタイルからして獣人族のようなのだが、身長が……かなりデカい。
170センチはある。
黒い髪、黒い瞳、バンブはロボウと同じ国では?と一瞬思った。
(ああ、もしかしてロボウの国の獣人族の女の子かな?)
「見学……か?職員室、案内しようか?」
気軽に声をかけてくる長身の女の子。
「ああ、頼むよ、私はクライマーズ49、ギルド・クラギのデテイだ。こっちは親戚でね、バニッシュンとユートニアだ」
「ようこそ、バニッシュン、ユートニア、あたいは東の国からの留学生、渡辺里奈ってんだ」
「え?東?バンお兄ちゃん、ロボウさんと同じ国かな?」
まずいっ!とバンブは思った!
早速やらかすユトラン!
本人はまだ気づいていない!
「え?ロボウさまを知っているのかい?今話題のクライマーズ198、チキンキャロット家の執事のロボウさま!」
どうやらロボウまでクライマーズ198になっているらしい。
「同郷として、あたいも鼻が高いや!」
ここでユトラン、あ、マズ!というお顔になった。
悲しそうにバンブを見るユトラン。
涙目でそのお顔には明らかに『ごめんなさい』と書いてあった。
少なくともバンブにはそう見えた。
(ユトラン、隠密行動とかスパイ活動には向いてないな。ま、訓練もしていないし、仕方ないかな)
今回はここまでです!
次回サブタイトルは 第百六話 学校は の予定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。
連休中は、バイトシフトが詰まっています。
地震のお片付けも、もう少しかな。
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