第百四話 学校へ
今晩は。
投稿です。
「おい、ルンルンそれ誰の情報だ?」
(なぜ知っているのだ?レインのことを!)
「本人からだけど」
「え?来たのか!?いつ来た?」
愕然とするロック。
「えっと……一時間くらい前かな?」
「え?」
固まり驚く。
これはかなりショックである。
酒で酔っていたとはいえ、一度は肌を重ねた深い仲なのだ。
そう、手を握り合った仲なのだ。
「え?ホラーおねぇちゃん!呼んでよ!ユトランも!」
「みんな忙しそうだからと言って、バン様とお話しして帰った、その内また来るとさ」
ロックがとんでもなく悲しそうな目で、バンブを見る。
「なに話したんだよ?」
明らかな嫉妬である!
(あなたのことだよ!ロックさん!)
「ま、色々と。近々騎士団を離れるらしい」
「「「「!」」」」
一同固まる。
「え?なんで?」
「この件に関しては、見学終ったら話すよ」
「おい、なぜ見学が終ったらなんだ?」
(そんな重要なこと、俺にではなくバンブに相談だと!?)
「僕とユトランの行動でルートが変わるんだ」
「なんのルートだよ!」
「学校に行く、行かない、のルートだよ、問題は青い飛竜の解析が終ったってことだ」
「「「「!」」」」
一同またもや固まる。
「とんでもない鱗だ、そのこともあるし事をスムーズに進めたい」
「調べたのは誰だ?」
食い下がるロック。
レインのことがもっと知りたい。
ここがロックの弱いところなのだ。
いや、弱さではないかな?性格的なことだろうか。
自分からはレインに会いに行こうとはしないのだ。
バンブだったら会いに行くだろう。
「王都から派遣された調査隊と本家、あとギルマスのデテイさんも立ち会っている」
「鱗の説明も見学の後か?」
「ああ、そうなるよ、その場にはレイン団長も来る」
「……わかった」
悔しそうな表情を一瞬浮かべ、肉の塊を頬張るロック。
(バンには相談できて、俺にできないことか?)
ロックは悲しくなる。
ロックはまだ気がついていない、その悲しみは憎悪に容易く変わることを。
そして見学の日がやって来る。
こっそり館を抜け出し、ロックの電車でまずは塔へ。
電車から街を眺めるバンブとユトラン。
「あそこで戦ったんだね」
「そうだねユトラン」
大地に聳えるオリオン・ドリオンの塔。
「今度は横のオリオンの塔だね、バンお兄ちゃん!」
「ああ」
(オリオンの塔上層部は資料が少ない、攻略は難しくなるだろうな)
「あ、道路、もう窪みとかなくなっている!ちゃんとしているよ!」
「あれだけ壊したのに、早いなぁ、線路は早かったよね?ロックさん」
「ああ、コイツは運搬も得意だしな、復興は早いぜ、王都からも近隣からも資材や人材が送られてきている!」
街の復興は早く、塔の復元はもっと早かった!自己修復である!
復元は手早く終わり、いまは更に強化している段階だ。
「バンお兄ちゃん、塔って、まるで生きているみたいね!」
「……ああ、あれ自体が魔物って話し、本当かもなぁ」
バンブの新しい屋敷も建設が進んでいる。
あたり前だがこちらは手作業、自己修復はしない。
場所は今の屋敷のほぼ隣だ。
今の屋敷は温泉施設として生まれ変わり、一部営業を始めている。
温泉は好評で、騎士団も寄るほどである。
その騎士団が大活躍した。
クライマーズ198のお宝を狙って、2回襲撃があったのだ。
それ以来、一部の騎士団が温泉施設に常駐している。
人気の任務である。
そして見えてくる学校の門。
「行ってきます!ロックさん!」
元気よくユトランが挨拶する。
「ああ、帰りも俺の運転だ!行ってらっしゃい!」
そんなユトランを見てバンブは思った。
(え?元気いいな?不安じゃなかったっけ?イヤだとか言ってなかったっけ?)
楽しそうなユトランを見ると、バンブまで楽しくなる。
まぁポーカーフェイスでスン、としているが。
次回サブタイトルは 第百四話 学校で です。
MAYAKOの作品を読まれている方は、ご存じのキャラが種族を変えて登場です。
毎回ご愛読ありがとうございます。




