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ラインハトルの塔 (2026.6)  作者: MAYAKO


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第百二話 この異世界、義務教育制度はない     

今晩は。

投稿です。


「が、学校ですか!?ユ、ユトランが!?」


 驚くユトラン。

 なんで、どうして?

 それは戸惑い、混乱である!

 目の前の二人、ロボウとルンルンは、こくこくと綺麗にシンクロして頷く。


「え?なんでユトランが?」

「友人や知人、読み書き算学、異国語など、今後学校での経験は役に立ちますぞ」

「簡単な料理も教えてくれるし、剣、弓、槍、基本を習える、どうだい?ユトさま?」


 ユトランは助けを求めるようにバンブを見る。

 見られたバンブも困ったお顔である。

 その表情をどう受け取ればいいのか、ユトランは困惑する。


「ユトさま、3ヶ月です」

「期間限定ですぞ!」

「え?え?」


(学校って、何するところ?)


「あ、でも教育って、お金が……ユトランはいいよ、学校なんて!」


 この異世界、義務教育はない。

 すべて実費である!

 ユトランは、読み書きは親に習った。

 まぁ、書くのは苦手ではあるが、一応読むことはできる。

 戸惑いと不安が積み重なっていくユトラン。

 バンブはバンブで考えている。

 ユトランに友達は必要か?

 ユトランにとって、何が一番良い選択なんだ?

 答えは分からない、である。

 友達は必要であろう。

 しかし孤独なバンブは、友人がどのような存在なのか分からないのだ。


(戦友か?生死の世界でお互い生き残る、いやそこまでは求めていないか?ルンルンの提案だったけど、どうしたものか?)


 当初予定の料理教室や裁縫、刺繍教室は街の復興工事でお休みなのだ。


「……シクシク」

「え!?」


 驚くバンブ!

 ユトランが本気で泣き出したのだ!

 いい出会いがあれば、と思いルンルンはそれが学校となったのだが。


「ユ、ユ、ユトさま!?」


 慌てまくるルンルン。

 こと子供に対してはストレートなルンルン、まさか泣くほど嫌がるとは思っても見なかった。

 保育園勤務のルンルンは、チビちゃん達の集団に楽しみしか見いだせない。

 学校は楽しいところだ!としか思っていないのだ(作者注*なんて幸せなヤツなんだ!)。

 どんなにおむつの取り替えや、イヤイヤの子供が大量に出現しても、獣人族のルンルンにとっては愛おしくてしょうがない!

 そう、獣人族は無限とも言える体力があり子供の匂いは即、保護対象など、ひじょうに子育てが好きなのだ。

 ちなみにオスの獣人族は狩り好きで、結構スパルタ!やり過ぎて保護者の一部より非難されることもある。

 それでも獣人族は子供が大好きで、一生懸命お世話する。

 ルンルンにとって、子供達が集まる場所はそんな所なのだ。

 しかし、ユトランにとっては未知の場所。


 学校。


 噂には聞いたことがある。

 あるときはギルドの食堂で、オリオン・ドリオンの塔、塔内で。


 ……いいお話しは聞かない。

 各クラスには委員長という表のボスと、人気者という裏ボスがいるとか。

 この人気者、気に入らない者はいじめるとか。


「新参者のユトランなんて、すぐにいじめられる!なんでルンルンはそんな所にユトランを!」

「ちょっと待て!?どこの知識だ?ユトラン!?」


 そう言ったのはバンブである。


(おい、ロボウ、ユトさま収容所みたいな所、想像したのかな?)

(これは一度、見学に行った方がいいのでは?)


 全員の視線がバンブに集まる。

 ちなみにバンブ、通学経験はない。

 読み書きは独学である。

 そう、彼の両親は何も教えていない。

 勉学に関しては育児放棄であった。


「ユトラン、クライマーズ198をいじめるとは、相当な勇気がいると思うけど」

「で、でもバンお兄ちゃん、クライマーズ198って言っても信じてもらえるかな?」


 ここでさらに考えるバンブ。


「ユトランこうしよう!ひとまず見学に行こう!いいだろ?ロボウ、ルンルン?」

「そうですな、それがよいかと……」

「……」

「どしたん?ユトラン?」

「バンお兄ちゃんも来るんだよね?その見学……」

「え?ああ、一緒に行こう。ちゃんと見ておきたいからね」


 こうして南区の学校、ブンドル全学校への見学が決った。


 今回はここまでです。

次回サブタイトルは未定です。

投稿も未定です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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