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第18話 仕事を終えて


◯ヴァルミタール家 一階 玄関 (1902年 3月 夜)


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アレクシス、ディアマンテ、

屋敷にたどりつく。

夜遅くの若主人の帰宅を、

ヨハンが出迎える。

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 屋敷へ帰ると、皆眠っていた。ヨハンが玄関でふたりを出迎えてくれた。

 戦利品――金貨と指輪を見せると、ヨハンは「でしょうね」と笑った。

 ディアマンテは今晩も使用人たちの部屋を使うという。取り外し(エジェクト)しなくてもよいのか、とアレクシスが問うと、彼は人の姿でいることに慣れていますから、とヨハンが応えた。どうやら、しばらくこの姿のままで過ごすらしい。


「おやすみなさいませ。若旦那様(ドミヌレ)。」


 ディアマンテはアレクシスに深く礼をすると、ヨハンとともに使用人部屋へと消えていった。


 アレクシスが自室に帰ると、もう月が高く登っていた。(すごい一日だったな――)


 ただ見ていればいい、という仕事のはずだったのに、大冒険をした気分だ。部屋のソファに座ると、じわり、と疲れが感じられた。 疲れてはいるが、嫌な気持ちはしなかった。穏やかな紳士だとばかり思っていたディアマンテの、意外な一面を見れた事も嬉しかったし、学生時代の先輩のチカラに慣れたことも、嬉しかった。もちろん、酒屋の役に立てたことも。

 酒屋の主人にもらったワインを机に置く。淡い緑色の瓶に入った紫色の液体が、月の光をうけて輝く。


(そういえば、アメジストとエメラルドとは、まだ話が出来ていないな……)


 ふたりの宝石少年(ジェムズ)。どんな人なのだろうか。ふと気になり、鍵付棚をあけてみる。鍵付棚には何冊かの本と、幼い頃に好きだった宝物たち、そして宝石少年(ジェムズ)が眠る宝石箱が入っている。

 宝石箱を手に取り、蓋を開ける。すると―――


「え。」


 アレクシスは驚きを声に出した。


「アメジストが、無い!!!!」


『ディスポーザブル・キャスト-夢を見せる宝石少年-』

原案:神田明子

作:西瓜すいか・差異等たかひ子

企画・制作:Hisshigumi Project


※本作は複数の小説投稿サイト・媒体にて同時掲載しています。



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