↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
181/288

第181話「核へ」

異常には必ず中心がある。

そこに触れた時――本当の意味が見える。

黒影洞・深部。


空気が、変わっていた。


「……重い」


セラが呟く。


「さっきまでと違う」


フィオも頷く。


「魔素の濃度が跳ね上がってる」


「……中心だね」


ルナが前を見据える。


通路の先。


薄く、青黒い光が揺れている。


「綺麗だね」


軽い声。


だが、その目は完全に戦闘のもの。


「近づくにゃ」


三人が進む。


■ 異常空間


開けた空間。


元は採掘場だった場所。


だが今は――


「……何これ」


セラが息を呑む。


中央。


歪んだ“塊”。


魔素が渦を巻いている。


まるで、生きているように。


「……核だな」


フィオが言う。


「ダンジョンの変質の原因」


ルナがゆっくり近づく。


「これ壊せば終わり?」


「……たぶん」


「でも」


フィオが視線を動かす。


「守りがある」


その瞬間。


ズズッ……


周囲の地面が蠢く。


「来る!」


現れたのは――


これまでとは明らかに違う個体。


魔素の塊をまとった“守護体”。


「……デカいね」


「でも」


ルナが笑う。


「遅い」


スゥ――


一瞬で間合い。


斬る。


だが――


「……硬っ」


弾かれる。


「ただの魔物じゃないね」


フィオが矢を放つ。


ヒュンッ!


命中。


だが、再生。


「再生してる」


セラ

「……止める」


スゥ……


地面固定。


だが――


「……効きが弱い!」


「魔素で上書きされてる」


フィオが言う。


ルナが舌打ちする。


「面倒だね」


一歩引く。


「でも――」


スゥ……


剣が強く光る。


「通すよ」


踏み込む。


一閃。


スパッ


今度は深く入る。


「……効く」


「核と繋がってる」


フィオが言う。


「なら――」


「核を先に叩く」


ルナがニヤリとする。


「いいじゃん」


「やるにゃ」


■ 連携


「セラ、止め続けて」


「……うん!」


スゥ……


足止め維持。


「フィオ」


「任せて」


ヒュンッ!


核へ矢を通す。


「当たってる」


ルナが走る。


守護体をすり抜ける。


「遅いって」


スゥ――


核へ一閃。


「……っ!」


反応。


核が大きく揺れる。


守護体が暴れる。


「今!」


セラ

「維持する!」


フィオ

「次いく!」


ヒュンッ!


ルナ

「もう一回」


スゥ――


二撃目。


バキッ


核に亀裂。


「……いける!」


三撃目。


スゥ――


ガンッ!!


核が砕ける。


その瞬間。


守護体が崩壊。


ズドンッ


静寂。


「……終わり?」


セラが呟く。


フィオが周囲を見る。


「……収まってる」


魔素の流れが落ち着く。


空気が軽くなる。


ルナが剣を肩に担ぐ。


「ふーん」


「思ったより普通だったね」


「普通じゃないよ」


フィオが即答する。


「かなり危なかった」


セラも頷く。


「……うん」


一拍。


ルナが少しだけ真面目な声になる。


「でもさ」


「これ、“作られてる”よね」


フィオ

「……ああ」


「自然じゃない」


セラ

「……誰かがやってる」


ルナが笑う。


「にゃはは」


「やっぱり来てるね」


「外のやつら」


少し間。


「帰ろう」


「報告しないと」


フィオが頷く。


「情報の方が重要」


セラも小さく。


「……うん」


三人は引き返す。


だが――


その奥。


さらに深い闇の中。


「……壊されたか」


誰かの声。


「予想より早い」


静かな気配が揺れる。


「だが――」


「面白い」


紅陽に向けて、何かが動いていた。

原因は見えた。

だが、すべてではない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。