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第123話 行商人の来訪

紅陽の武器屋に、最初の客が訪れた。


そして数日後――


ロークの噂を聞きつけた行商人が、

ついに紅陽へやって来る。


武器は人を呼び、

商売は村を動かす。


紅陽の店が、少しずつ賑わい始めていた。


昼下がり。


ロークの店には穏やかな空気が流れていた。


棚にはカイの作った武器が並んでいる。


磨かれた刃が光を反射していた。


店番はアリアとセラ。


二人で店の掃除をしている。


セラが言う。


「武器屋って楽しいね」


アリアも微笑む。


「見ているだけでも飽きない」


セラが棚を見ながら言う。


「早くお客さん来ないかな」


その時だった。


外から馬の足音が聞こえる。


そして店の前で止まった。


扉が開く。


入ってきたのは、旅装束の男だった。


店の中を見渡す。


そして笑った。


「ここが紅陽の武器屋か」


セラが元気よく言う。


「いらっしゃいませ!」


アリアも軽く頭を下げた。


男は少し驚いた顔をした。


「エルフの店員?」


アリアが答える。


「臨時です」


男は楽しそうに笑う。


「いいね」


「武器屋にエルフの店員なんて」


セラが少し得意そうに言う。


「いいでしょ!」


その時、奥からロークが出てきた。


「……お」


男の顔を見て笑う。


「来たか」


男も笑う。


「久しぶりだな、ローク」


どうやら知り合いらしい。


ロークは言った。


「噂は届いたか?」


男は棚の武器を見ながら言う。


「届いた」


「紅陽にいい武器があるってな」


そして一本の短剣を手に取る。


刃を見る。


重さを確かめる。


「……」


少しだけ目が変わる。


「これはいい」


次に長剣を見る。


「こっちもいい」


ナイフも手に取る。


「このナイフも売れる」


ロークが言う。


「だろ?」


男は言った。


「王都でも売れるぞ」


アリアが嬉しそうに言う。


「カイが作ったんです」


男が聞く。


「鍛冶屋か?」


ロークが答える。


「そうだ」


「腕は確かだ」


男は棚をもう一度見渡した。


そして言う。


「いくつか買う」


セラが嬉しそうに言う。


「ありがとうございます!」


男は指差していく。


「このナイフ三本」


「短剣二本」


「この長剣一本」


ロークが笑う。


「まとめ買いだな」


男は肩をすくめる。


「売れるからな」


そしてロークを見る。


「また仕入れたい」


ロークは頷いた。


「いくらでもある」


男は店の中をもう一度見渡す。


並んだ武器。


磨かれた刃。


そして言う。


「いい店だ」


セラが胸を張る。


「でしょ!」


男は笑った。


「また来る」


「次はもっと買う」


ロークが言う。


「待ってる」


男は武器を袋に入れて店を出ていった。


店の中が静かになる。


セラが言う。


「売れた!」


アリアも笑う。


「売れたね」


ロークは棚を見る。


そしてニヤリと笑った。


「商売になる」


紅陽の武器屋は――


少しずつ、動き始めていた。

紅陽に


・行商人

・武器の販売

・再仕入れ


が始まりました。


つまり紅陽は


交易が始まった村


になります。

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