第17話 諮問委員会
「それでは、ただいまより諮問会を執り行う」
「それではグランヴァイス卿に伺います」
「はい。何でしょうか」
私は今、王国内の諮問会室に呼ばれていた。
諮問の内容はおおよそ予想がついた。
おそらくだが、レイスの事だろう。
あそこまでの魔法の使い手だ。
王国的には手中に収めて起きたいはず。
「先の戦での大規模攻撃魔法。それを使ったのが貴公の連れてきた男だという話だが相違ないか?」
「はい。相違ありません」
「では、彼の素性は?」
やはり、王国の上層部はレイスの事を知りたがっているようだ。
姫様が止めてくれていたみたいだが、完全に止めることはできなかったみたいですね。
「私の親戚です。滅んでしまったハイスカイ王国の出身です」
「ふむ。亡命してきたという事ですかな?」
「はい。そうなります」
なんだかどんどん追い詰められていくような感覚に陥る。
こういった諮問会は本当に苦手です。
まったく、これは貸しですからね。レイス。
「ふむ。では、次に彼の経歴について貴公はどこまで知っている?」
「彼はハイスカイ王国第一王女、アリエル・ハイスカイ殿下の専属騎士でありました。ですが、先の戦争前に専属騎士を解任され親戚である私の元に三年前から居座っておりました」
「なるほど。つまりは、死んだとされていた世界最強の騎士レイス・グランバードは生きていたというわけだな?」
「はい。ですが、彼は既に騎士ではなく今回の戦に関しても条件付きで協力をしてくれただけです。どうか、彼を再び戦場に送るような事をするのはおやめいただきたい」
レイスをこれ以上戦場に出すわけにはいかないのです。
彼には幸せな余生を送ってほしい。
二度も私の命を救ってくれたのですから。
「それは確約できかねる。彼の戦力は絶対にこのテラソルス王国に必要となる日が必ず来る」
「ですが」
「話は以上だ。もう下がってよい」
「……はい」
どうやら、今回彼らが聞きたかったのは今回の戦の立役者がレイス本人であることを確認したかっただけらしいですね。
それ以上の話はする気がないという事でしょう。
悔しいですが、今回は引き下がって姫様に頼ることにしましょうか。
◇
「なあ、もういいだろ。そろそろ帰るぞ」
「ええ~もうちょっとだけいいじゃないか」
「む~もう少し遊びたいけど、レイスが言うなら帰る。アルカも帰ろ?」
「ぐぬ、ルルアに言われたら私も聞かないといけない気がする。しょうがない。帰ろうか」
何とか二人を連れてイリアの屋敷に帰ることが出来そうで安心した。
時間的にそろそろイリアも王国の諮問委員会から帰ってきそうだし。
まったく、主君の面倒をヒキニートに任せるなよな。
「三人とも……こんなところで何をしてるんだ?」
イリアの家にあと少しで帰れるという所でイリアに見つかった。それも般若のように恐ろしい顔をしたイリアに。




