彼女はシャワーが大好き
ある日、タケルは学校の教員用駐車場の近くを歩いていた。その時、彼は中学生の梨花がそこにいるのに気付いた。タケルは梨花に声をかけて、彼女がどうしてここにいるのか尋ねた。
「兄の司に用事があってきたんだ」と梨花は答えた。
タケルは何となく違和感を感じながらも、以前に梨花に告白され、キスをされたことを思い出した。彼は梨花とその件についてきちんと話し合っておきたいと思った。
「梨花、ちょっと話があるんだけど、少し時間があるかな?」タケルは彼女に尋ねた。
梨花は少し驚いた顔をしたが、すぐに笑顔に戻り、「もちろん、タケルおにいちゃん。どんな話?」と答えた。
タケルは梨花と駐車場で立ち話を始めることにした。彼はこの機会に、梨花との関係についてはっきりさせるつもりだった。
タケルは言いにくそうにしていると、梨花が彼の表情を察して言った。
「私はタケルおにいちゃんの負担になるつもりはないよ。ただ、私のことを心に留めておいてくれればいいから」
梨花の言葉に、タケルは少し安堵した。
しかし、同時に彼は自分が不義理であり、自分にとって都合の良いことを梨花に申し訳なく感じた。
梨花が用事があると言っていたことを思い出し、タケルは彼女を気遣ってその場を離れることにした。
「ありがとう、梨花。それじゃ、君の用事を済ませてきてね」
とタケルは優しく言い、梨花に手を振った。
梨花も微笑んで手を振り返し、
「大丈夫、タケルおにいちゃん。またね!」
と言って、彼女の用事に向かっていった。
タケルは梨花の後姿を見送りながら、心の中で彼女に感謝の気持ちを抱いた。
校舎に戻る途中、タケルは以前レミィにセクハラをしていた土御門先生に出会った。
彼は無理に笑顔を作り、先生に挨拶をしたが、土御門先生はまるでタケルを眼中にないかのように、彼を無視して通り過ぎていった。
タケルはその様子を見て首を傾げ、心の中で考えた。
「この先は、教員用駐車場しかないはず。仕事が終われば生徒のことは気にもしないのかな」
と。
彼は少し心を落ち着かせてから、自分もレミィと合流して下校しようと思い立った。
タケルは土御門先生のことを忘れ、
レミィとの再会を楽しみに校舎へと戻り始めた。
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教室に戻ると、レミィはすでに帰った後だったので、タケルは一人で帰ることに決めた。
彼は少し寂しさを感じながら、学校を後にした。
帰り道、タケルは偶然ファーストフード店の前を通りかかった。
そこで、彼は驚くべき光景を目にした。
店の中で司とレミィが楽しそうに話し込んで座っているのだ。
二人はまるでデートを楽しんでいるかのように見えた。
タケルはその光景に驚きと不安が交じった気持ちになり、足が止まってしまった。
彼はその場でどう反応すべきか考え込み、心の中で複雑な感情が渦巻いていた。
タケルは急いで家に帰ることにした。
彼の心は不安でいっぱいで、どうしても司とレミィのことが頭から離れなかった。
以前、タケルとレミィが一緒にいるにもかかわらず、司はレミィの体を触って誘っていた。
今、タケルがいない間、司はレミィに何をしているのだろうか?あの二人はあのまままっすぐ帰るのだろうか?
タケルは部屋に入り、ベッドに横たわった。
目を閉じると、レミィと司のデートの様子が次々と頭に浮かんできた。
彼らは人気のない公園のベンチに座り、司がレミィの手を握り、親密な距離で話している姿が目に浮かんだ。
その後、彼らは隠れた場所でキスを交わし、レミィが恥ずかしそうに顔を赤らめる様子が浮かんできた。
タケルの妄想はさらにエスカレートし、彼はレミィと司が教室の隅で抱き合い、熱いキスをする姿を想像してしまった。
司の手がレミィの背中を撫で、彼女の髪を指でなぞり、レミィが甘い吐息を漏らす姿がタケルの頭に浮かんだ。
これらの妄想はタケルの心を苦しめ、彼はベッドの上で無意識に握りこぶしを作っていた。
彼はレミィがどれだけ自分のことを大切にしてくれているのかを知っていたが、それでも司との関係についてはどうしても安心できなかった。
夜が更けるにつれて、タケルの心はますます不安になり、彼は考え込むことしかできなかった。
レミィと司の関係について、タケルはどうすべきなのか、彼は答えを見つけられずに苦悩していた。
タケルは携帯電話を取り出し、レミィに電話をかけることに決めた。彼の心は不安と疑念でいっぱいだった。指先が震えながら、彼はレミィの連絡先を選んでダイヤルした。
コール音が鳴り響く中、タケルは足を踏み鳴らし、どきどきしながら待っていた。10回以上のコールの後、やっとレミィが出てきた。
タケルは携帯電話を取り出し、レミィに電話をかけることに決めた。彼の心は不安と疑念でいっぱいだった。指先が震えながら、彼はレミィの連絡先を選んでダイヤルした。
コール音が鳴り響く中、タケルは足を踏み鳴らし、どきどきしながら待っていた。10回以上のコールの後、やっとレミィが出てきた。
「もしもし、タケル?どうしたの、こんな時間に?」
レミィの声は息を切らせているように聞こえた。また、時折ぴちゃぴちゃという水音が聞こえてきた。
「あの、レミィ... 今、どこにいるの?」
「え?あ、私、今家に帰ったところだよ。ちょっと汗かいちゃって、すぐにシャワーを浴びてるんだ。」
タケルは胸をなでおろすが、まだ気になることがあった。
「じゃあ、今のその息切れは...?」
「あ、それはさっき急いで、階段を上がったからだよ。ごめんね、心配かけちゃって。」
タケルは電話越しのレミィの声に、耳を傾ける。
彼の心の中では、レミィの隣に司がいるのではないかという疑念が渦巻いていた。
そして、その水音や息切れが、もしかしたら司がレミィに何かしているからなのではないかという恐ろしい妄想が頭をよぎった。
タケルは緊張しながら、上ずった声でレミィと普通の会話を続けようとした。
「あの、今日の学校はどうだった?」
「うん、今日も、楽しかったよ。 司 と 英語の勉強もできて、いい時間 を過ごせたんだ」
タケルはその言葉に、さらに疑念が募った。彼は必死に平静を装い、会話を続ける。
「そうなんだ。それはいいことだね。じゃあ、明日はまた一緒に学校に行こうか?」
「ん! もちろん!楽しみにしてるね。」
タケルはレミィの明るい声に少し安心したが、まだ胸の内に潜む疑念は消えなかった。彼は電話を切る前に、もう一度確認することにした。
「あの、レミィ... 今、本当に一人でシャワーを浴びてるんだよね?」
「ん? え? うん、そうだよ。どうして急にそんなこと聞くの? ん」
タケルは少し恥ずかしそうに答えた。
「いや、なんでもない。じゃあ、また明日ね。おやすみ。」
「ん❤ おやすみ、タケル。 チュッ❤」
タケルは電話を切り、心の中の不安を抱えたまま部屋に戻った。
彼はレミィと司の関係がどうなっているのか、まだ確信が持てないでいた。
そのまま目を閉じ、寝ることにした。
意識が落ちる寸前・・・
(あれ? 梨花ちゃんは学校に司に会いに行ったんじゃ・・・けど司はレミィと・・・)
そこで意識が途絶えた




