第03話
異世界ものでないけど、ぽいものを書いてみようと
練習がてら暇つぶしに書き始めたもので
実際、書き物のルールなんかも特に分からずやってます
本来なら他人様に読ませるものではないのですが。
どうやったら読みやすいか分かりやすいかが本当に難しいです
完走までの構想はできているので、とにかく膨らませて書いていくだけ・・・
住んでいるマンションは片側1車線の道路に面しており、目抜き通りから200メートルほど外れた住宅街にある。行き交う人々は少し慌てているような印象を受けたが、冷静に考えると何か日常じゃない事態になっているという認識がそう錯覚させていると思える程度のものかとも思える。
ユイと行き違いになってはいけないので進行方向から来る人と反対側の歩道にも気を配りながら目抜き道路に向かって進んだ。
十字路を1つ越えたところでパトカーが後ろから近づいてくる事に気が付いた。パトカーは俺を追い越すと100メートルほど先の目抜き通りを右折していった。ユイが向かったはずのスーパーがある方向だ。
歩みを進めると、やはり何かあったのか歩道に人が大勢集まっているのが見えた。気になるので急いで進むとみんな同じパトカーが曲がって行った右方向を見ている事が分かった。俺は焦る気持ちを抑えきれずに小走りになる。
何か大変な事になっていたらどうしようという恐怖もあり、前の集団が見つめる方向を気にしながら進んだ。だんだんと右折先の景色が見えてくる。そこには横転した1台の車が見えた。交通事故か?パトカーも数台停まっているようで周りの景色が赤色のパトライトで染まっている。その時ちょうど前から来た60歳くらいで気難しそうな男性に思わず声を掛けた。
「すみません、何の騒ぎですか?」
「ああ、なんか大変な事になっているみたいだな。はっきりしたことは分からんが、怪我人が大勢出ているみたいだぞ」
「え?大事故ですか!?」
「それがはっきり分からん。何せ危ないからって警官が慌てて規制線を張っていたからな」
「そうですか。ありがとうございます」
そう言うと俺は駆け出していた。怪我人が大勢だと?地球滅亡説なんかもあったから暴徒でも出ているのか?目抜き通りの十字路に到着してようやく全貌が見えた。
パッと見ただけでも人が20人以上倒れており、あちらこちらで警官隊が心肺蘇生を試みている。救急隊はまだ到着していないようだ。しかし、この惨状の原因は何だ?明らかに暴動なんかではない。2台の車が横転しているが事故なのか?事故にしては被害者の人数が多い。
テレビでよく見る黄色いバリケードテープが貼ってあり近づくことができない。ユイは無事なのか?バリケードテープの後ろに立っている警官に思わず声を掛けた。
「おまわりさん、ピンク色のTシャツにデニムで20歳くらいの女の子は被害者の中に居ましたか?」
「すみませんが、私はずっとここの警備をしていますので被害者の情報は分からないんです」
「だったら分かる人呼んで頂けませんか?」
「すみませんが、それはちょっとできません」
「無線とかで聞けませんか?」
「難しいですね」
くそっ、こうなったら自分で調べてやる。
周辺の地図を見ようとスマホの地図アプリを立ち上げるが、エラーで起動しない。
電波が来ていない?スマホの電波状態を示すマークは圏外になったり、アンテナ3本になったり滅茶苦茶になっていた。
とにかくここを離れよう。
正面は無理でも、裏手は甘いかもしれない。
隙間を見つけて、中の様子を確かめるんだ。
みんな野次馬に行ったのだろうか、裏通りには人の姿はなかった。現場近くの少し高い建物があればそこから見渡せるだろう。とにかく近くまで行ってみよう。
時刻はもうすぐ17時になろうとしていた。9月になったばかりなのでまだ日は長いがすぐに暗くなってきてしまう。ちょうど現場の真横辺りまで走ってきたところ、現場を見下ろせる位置に廃ビルがあった。
入り口のドアは施錠されていて入れそうにない。他に入れそうな場所がないか建物の周りを見て回ることにした。すぐに廃ビルだと気が付いたのは、所々窓ガラスが割られているからだ。
といってもガラスが完全に無くなっている訳じゃないし、窓までは高さもある。何か足場になるものは無いかと辺りを探すが使えそうなものは見当たらない。
雨樋はどうだ。・・・駄目だ。下から上まで見ていったが、雨樋から建物内に入れそうなところは無い。まぁ仮に入り口があったとしても雨樋を登れる自信は無い。
諦めて他の建物を探すかとその場を離れようとしたその時。
閉まっていたはずの裏口の金属ドアが、きぃぃ…という高い音を立ててゆっくり開いた。
中は真っ暗だ。まるでそこだけ世界が切り取られているみたいに、異質だった。




