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猫の特技

【気まずさのエレベーター】


「上に行きしゃーしゃ? 下シャーシャシャ?」


「うむ。俺はこの『石畳の鍵』の使い道を検証せねばならん。そのために【国家を永遠と聞かされる部屋】に行かねばならん。

従って、【世界最後の喫煙所】に向かいたい」


「おまかせくだシャー。 勇者シャマ」


 すっかり従者となった、巨猫がエレベーターを操作した。




【世界最後の喫煙所】


 建成と猫を乗せたチャリオットが、地下の酒場に通ずる半壊した扉を開き、地下へと降りていった。



【絵もない、花もない、洒落もない居酒屋】


 建成が壮年男性の横に座ろうとした瞬間である。


「しゃ」


 猫がそれを制した。


「ん?」


 猫は建成の先頭に出ると、マスターに、スタッフパスを見せた。

マスターは猫と建成を一瞥すると、

何も言わずに音楽を消した。



【会員制バー、『ウッドフルーツオブ・ナナ』】


 マスターは、カウンターの下のボタンを押すと、

ゴゴゴゴゴ……と背後の隠し扉が現れた。


「さすがは猫よ……! お前にはこんな特権があったのか!」


「しゃー」


 猫は腹の立つ顔でドヤ顔をした。


 建成と猫は、隠し扉の奥へと進んだ。



【国家を永遠と聞かされる部屋】


 「おお、我らの地、ドゥングリムックリ 豊かさ響くこの大地 膨らむ腹は栄光の証 食卓は我らの命の源

 満ちよ、満ちよ、我が祖国よ デイヴの名の下、共に栄えん 豊かな未来を、その手に掴め ドゥングリムックリ、永遠に輝け!

 四季巡る美しき山河 春の芽吹き、秋の実り 王デイヴよ、その御旗のもとに 民は一つ、心を合わせ

 満ちよ、満ちよ、我が祖国よ デイヴの名の下、共に栄えん 豊かな未来を、その手に掴め ドゥングリムックリ、永遠に輝け!」


 ここは、建成にとっては、もはや懐かしい入ったら進行不能になって詰む。というハズレの部屋だ。

しかし、確かに部屋の奥には、鍵で開きそうな扉がある。

『入ったら詰む』という先入観で、今聞こえているこの音楽が聞こえてきたら絶望を感じる体になってしまっていたのが、

眼前の扉の事を忘れさせていたのだ。


 今は違う。もう、『石畳の鍵』なんて使う場所など、ここ以外ないはずだ。

建成は、石畳の鍵を、奥の扉に差し込んだ。


 扉は……ガチャ……と、音を立てて開いた……。




【ガラスの水族館】




「ここに繋がっていたのか!」


 建成は思わず口に出してしまったが、初めてくる場所である。

それは、この部屋の外観が、あまりにも【ガラスの動物園】と似ているからである。

 

 建成は慎重にあたりを観察した。

あたりは「しん」としていて、地下室、もしくは密閉された薄暗い空間にいる。

そしてあたりにはガラスケースに入れられた、魚たち、カニたち、クラゲたち、ペンギンたちのガラス模型が並んでいる。


 そして、ここも【ガラスの動物園】と似通っているところではあるのだが、

奥に祭壇があり、「ここに何かを捧げよ」と訴えてきているのがわかった。


 これは流石の建成にもピンときた。

前回のループ、【赤か黒か! の間】で手に入れた、『鯨の模型』だ!

なるほどこう繋がっていくのか! 


 建成には、その様が色々な伏線が回収されていく様子に見えた。だとするなら、いよいよゴールは近い。


「とりあえず、スタンのところに戻って報告をしよう」


「しゃー」


 建成と猫は、【ガラスの動物園を後にした】


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